NO.80

2002年11月15日 
アクセス教育情報センター

目次

学校情報

教育情報 教育情報 公開模試情報 その他
筑波大駒場

桐朋中

武蔵工大付属

神奈川学園

洗足学園

中村中

淑徳中

桐蔭学園

習熟度別教員研修

大学で授業参観

全国学力調査

教育基本法見直し

センター試験

日米中中学生調査

COE評価結果

 

私立学校授業料滞納

大学の授業評価

 

首都圏模試11月

日能研模試11月

 

 

 

国家公務員採用

就職内定率

文部科学省

入試問題に挑戦第60回

学校情報

筑波大駒場 学校説明会報告(02年10月12日)
1 副校長 鈴木先生
学校の概要
国立附属で唯一の男子校。中高一貫。
校長は1名。副校長2名。45名の教員スタッフ。(非常勤講師18名)
中学は各学年3クラス、高校は各学年4クラスの小規模な学校。創立56年。
独立行政法人化に関して
国立大学の法人化を99の国立大学が検討中。
筑波大も将来検討委員会で検討している。
2004年から国立大学法人に。
附属高校検討委員会では現状通り筑波大と一体となって進んでいくことで決定。
付属高校としての具体像を検討している。
国立の附属としての役割は継続していく。
 大学の研究に資する(大学と共同で研究に当たる)。
 大学生の教育実習校。
筑波大駒場は中高一貫で社会のトップリーダーを育てることで大学と意見が一致。
トップリーダーを育てるということが筑駒存在の中心的な文言として位置づけられる。
真のエリートとは。
中高一貫で何を目指すのか。・・社会のトップリーダーを育てる。
6年間の教育でいい大学に入れることを目指すのではない。大学は6年間学校生活の結果。
大学の先(大学院、社会)を見据えて、そのための基礎・基本を教育したい。
社会貢献のできるエリートを育てる。
スーパー・サイエンス・スクールの指定に関して
学力の低下、理数科離れ言われる中で、大学や企業と提携して、高校生のより進んだ理科、数学のカリキュラム改革を高等学校で行なって欲しいと文部省が募集。
国立の附属として全国の中高へ情報を発信するのが筑駒の役割であろうと応募する。
全国で26校が指定される(公立21、私立2、国立3)。
他の多くの学校は文系の授業時間を減らして理数系の時間を増やして対応しようとしている。筑駒はこれまでも文系、理系をできるだけ遅くまで分けずにきた。高校2年生までは同じカリキュラムで学習する。
社会に出たときに自分の専門がどういう位置を占めるのか、外から見たときにどういう意味を持つのかという総合的な視点を持ってもらいたい。
総合的な視点を持った人間を育てるために筑駒の中でのカリキュラム、教材をさらに研究して他の学校に発信していく。
7月に予算が決まる。一学期の期末試験の後から具体的な授業が動き出す。
これまでに、若手の院生や助手による数学の話や東大や筑波大学の教授による化学、物理、基礎工学の特別授業を10時間ほど行う。
高校で生物を専攻している生徒が夏休みに愛知県の研究所で生物部の顧問と合宿して実験を行う。
これまでの筑駒の教育の積み重ねの中で下地ができていた。
数学オリンピック・・日本から毎年6名出場するが今年は筑駒から2名。銀賞と銅賞に。
広中杯(中学生の全国数学大会)・・今年1位と4位に。
高校化学グランプリ・・1位と3位に。
スパコンプログラミング大会(大学生も参加)・・3年続けて1位か2位に。
環境地図・・授業の中で自分の地域の環境地図を作る。優秀作品を大会に応募。・・国土地理院賞に。
全国高校生クイズ選手権・・2位に。3年前は1位に。
スーパーサイエンススクールに指定されたことによる中学生のメリットもある。中高一貫カリキュラムの中で各教科が中高の教材の一貫性を考えており、高校でスーパーサイエンスを行う上での成果がそのまま中学生の授業の中に反映される。予算が付くので高価な機器が購入でき、それを中学生も授業で使うことができる。
卒業生の進路等は資料を参照してください。
中学1年生に対する学校の考え方
入学試験は決して難しい問題を出しているわけではないが、高いレベルの生徒が受験する。
結果として塾、予備校に行かなければ入学できない現状を認識してはいるが、ここ3年ほど中学1年生を見ていて、子供たちの勉強する態度、物の考え方にマイナスの影響が与えられている。
受験という外側からの動機付けで勉強している。
筑駒で勉強していく上で自分の内側からの動機、好奇心が重要なのに身についていない。
最初の授業で、自分でものを考えることの重要性、自分でものを考えると言うことはどういうことなのかを話す。
中学に入ったら家庭でも内的な好奇心、動機を大切にして欲しい。
筑駒では内的な動機付けを教えたい。

2 ビデオによる学校紹介・・ビデオは教員の手作り
入学式 会場の体育館は駒場の世界遺産といわれる。東京オリンピックの時東洋の魔女が練習した。
田植え 中1と高1が水田作業を担当。
音楽祭 同じ学年の中1の時と高3の時の違いを。
体育祭 クラス対抗。7色(高校4色、中学3色)。2日間。
校外指導 5月の下旬に中1から高2がそれぞれ校外に出かける。
脱穀 米作りは総合学習の一貫になっている。
餅つき 残った米は赤飯にして卒業式や入学式の時に配る。
弁論大会 中学生だけ。各クラスでテーマを決めて弁士を立てる。
ロードレース 多摩川の河川敷を中学生4q、高校生8q。
文化祭 3日間。最も大きな行事。高2まではクラス発表。高3はクラスを解体して班で活動。縁日班、食品班、ステージ班、喫茶班等がある。

3 教務部長 須藤先生・・学習について
教員集団45名の特徴・・最近、頑固親父や名物教師がいなくなったと言われるが、筑駒にはウヨウヨいる。
変な生徒がいるがあまり目立たない。なぜなら変な教師がいるから。
ハリ駒(生徒からは張り切りすぎて困ると言われている)と呼ばれ、東京都高等学校サッカー選抜チームの強化コーチと同時に理学博士でもある教師。
生徒に関わりのある人が重い病にかかったと聞いて、メキシコまで命の水を探しに行った教師。
スプーン曲げのできる化学の教師。
1年間羽織袴で通している教師。
野球部の顧問をしている物理の教師は東大野球部初の右投げ左打ちが自慢の教師。
筑駒の教員の特色として大学の非常勤講師を兼任している先生や中高の教科書の編集に関係している先生が多い。でもビデオで見ていただいたように、筑駒の生徒に対して手を抜くことなく全力で取り組んでいる。
学校案内と学校説明会資料のカリキュラム表の数字に違いがあるが、学校案内の方の数字は文部科学省の定めた標準時間を掲載している。標準時間の中にある選択の時間を各教科に振り分けている。説明会資料の中の数字が実際の授業時数。
    中1    中2    中3
国語  4(4)  4(3)  4.5(3)
数学  4(3)  4(3)  4(3)
英語  4(3)  4(3)  4(3)
( )は学校案内の授業時数。
ここの授業の内容に関しては説明会資料の7ページ以降を参照してください。
カリキュラムに対する基本的な考え方は、基本学習→応用力を養う学習→個々人が発展的に学ぶ学習の流れがベースになっている。
高校ではスーパーサイエンスハイスクールとして高度な学習が用意されているが、それをいきなり中学生に行うことはできない。
基礎基本がしっかり身についた上でないと生徒にとって消化できない。
基礎・応用・発展という流れが6年間の流れの中だけでなく、一つの単元の中、一学期の授業の中、一年間の授業の中でも繰り返し行われる。各教科の様々なカリキュラム研究の成果のもとに組まれている。
教科枠意外の学習として総合学習を行う。
中学校では5つのメニューを用意している。
総合学習A・水田学習
単に田圃にいって田植えから稲刈りまでを経験するだけでなく、それと並行して教室で生物の教師が稲を通じて生物の授業を行ったり、社会科で環境問題を取り上げたり、国語科で米と文化といった問題を扱い、技術科で米作りと産業を扱うというように教科活動と全てリンクしている。
総合学習BC・地域研究(東京・東北)
生徒がいくつかの班に分かれそれぞれのテーマを設定し自主的に研究する。社会科の地理科が中心となるが各教科が指導する。
どこに取材に行くのか、誰に話を聞くのかを生徒が半年ちかくかけて計画。アポイントをとるところからスタートする。今年も中2の東京地域研究の報告集は400ページを超える。
総合学習D・テーマ学習
学年が上がるにつれ生徒の興味関心が広がってゆくのに対応した少人数制の選択授業としてテーマ学習を行う。通常の教科活動とは違った視点での講座を用意する。
2002年の例
書が語りかけるもの(国)
共生(国+社+英)
人はなぜだまされるのか(理)
考えよう市民の司法参加(社)
数学の眼鏡を通して見る世界(数)
総合学習E・共通課題
全員が共通の課題でフィールドワークを行う。
筑駒ではこうした総合学習を通じて豊富なメニューを用意している。
45人の教員ではそれなりの限界があるが、それを補う人材のストック、ネットワークが筑駒にはある。
例えばテーマ学習の「共生」では半年間で韓国、ペルー、エジプト、トルコの方を学校に招いて生徒と話す機会を用意する。板橋の朝鮮中級高級学校を訪問して在日に関して議論をする。知的障害児教育に関わっているOBの話を聞く。
6年間の間には数十人の様々な人と会う機会を持つことができる。
なぜそこまでやるのか。→筑駒の目指している教育は6年後ではない。
昨年の参加者の感想に、筑駒の説明会では大学合格実績について一言も触れなかったというのがインターネットの掲示板に載っていた。
今年も語るつもりはない。
それぞれの生徒の大学進学実績を誇りたい気持ちもあるが、それを口にするよりももっと大切な駒場の伝統(大学進学に変わるもっと価値のあるものが学校生活にあるに違いないと生徒、教師も思い続けているところにある筑駒らしさ)があると考えている。
この3月に50期生が卒業して7600名近い卒業生がいる。そのうち1000名を超える卒業生が研究職や高度な専門職に就いている。それは6年後ではなくさらにその先の社会貢献といったことまでも目指した教育の成果ではないかと思っている。
筑駒というと何かとても要求が高くて能力のない生徒はやっていけないのではないかという不安を持たれるかもしれないがそんなことはない。
チャレンジ学習・補習選択授業
生徒によっては不得意な科目、苦手な科目ができてしまう。中3の最後の半年間に自分が一番補いたい教科を選択して集中的にトレーニングをする。
今年、国語は20名に対して2人の教員で対応している。
落ちこぼれたらそのまま置いて行かれるのではないかという心配はいらない。
その他に補習等も実施している。
保護者の方からすれば本音の部分で6年後が気になるところだと思う。
最近は学校にも市場原理が入り込んできている。それもすぐに結果を求める原理として。3ヶ月後、半年後に目に見える形で効果が出るようなサービスを学校に期待されている方が増えている。
果たして教育というものはそういうものなのか。真のリーダーとは何なのかを考える場合もその問題は避けて通れない。
皆さんは親として子供に言い教育を受けさせたい。そのために、今、塾に通わせられていると思う。小学校4年生や5年生が夜9時、10時という時間に外にいる。そのこと自体が健全な状態ではないということは百も承知の上で、あえてそうせざるを得ない皆さんのジレンマというものを学校側としても充分理解している。
それ故に、もし筑駒の教育を理解され、筑駒に入学された際には、人を育てるということはどういうことなのかを我々と一緒に考えて欲しい。
合格発表の日に、合格を見た瞬間に、勝って兜の緒を締めよと言っていきなり塾の説明会に走っていかれる方がいる。子供の立場に立って考えてみたときに、それまで2年3年遅くまで受験勉強をしていて、休む間もなくまた6年間勉強勉強というストレスに耐えられるのでしょうか。
すっかり伸びきったゴムのようになっているお子さんもいる。もうもとには戻らなくなっている。筑駒ではそういう子供をなるべく出したくない。もう少しゆったりと構えて、人を育てるとはどういうことなのかを一緒に考えていただける皆さんにおいでいただきたい。
こうした問題は学習面のみならず日常の生活問題に関わってくる。それについては生徒部長から。

4 生徒部長 岡崎先生・・学校行事、課外活動について
ビデオで筑駒の学校行事については理解されたことと思う。
筑駒は行事が多く、勉強の息抜きを上手くさせているとお感じになったかもしれませんが、そうではない。
学校行事、クラブ活動を非常に大切な教育機会と考えている。
学業、行事、クラブ活動の3つで生徒を育てないと、生徒の全面的な発達は促せない。
文化祭も他校のを見に行くと単に教室の中に物を置いているフリーマーケットに過ぎない場合が多い。どこが文化なのか。11月2・3・4に行われる筑駒の文化祭に是非来て欲しい。全員で何かを作り上げる文化祭になっている。
なぜ行事やクラブ活動に一生懸命になるのか。
中高の6年間は小学校の6年間とは全然違う。小学校の6年間は直線的に体も心も成長してきたが、思春期の成長過程はジグザグでいろいろなパターンがある。
筑駒に入学してくる生徒は受験勉強ができる生徒。受験勉強ができると言うことは素直だということ。反抗するような子は受験勉強を止めている。
それが中学に入るとさなぎの時期を迎え、殻に閉じこもるようになる。外からでは心の中でどういう葛藤があるのかわからない時期になる。性の衝動も出てくる。
心も体も大きく揺れていく。
それに対して親は自分も思春期を過ごしていながら、その時のことをほとんど忘れている。
いい思い出、楽しいこと、頑張ったことは頭の中に残っているのだが、自分が思い悩んでいたことはすっぽり忘れてしまう。
思春期の男の子は風が吹いても怒るくらい微妙な時期。親にとっては思春期の子供がわからない。子供自身も自分がなぜ悩んでいるかを説明できない。
その思春期の中の混乱を理解しないで勉強、勉強と追い立ててもうまく行かない。
親は功利的なこと(いい大学に行くために、いい生活をするために勉強しなさい)や将来のことしか言えない。しかし、中学生にとっては今が全て。
思春期の混乱の中で子供の成長や自立を待つしかない。
親子関係・・甘え・依存と自立の再構築。
友人関係・・友達選び・・自分にあった仲間を選びはじめていく。
こうした親子関係や友人関係を通して自分とは何かを考えはじめていく時期。自分崩し、自分作りの時期。
その自分崩しや自分作りを促すのが学校行事、クラブ、学校生活。
6年間の心の成長(配布資料参照)
中1・・様子見の時期
    お互いを観察している。
中1後半〜中2・・混乱期
    自我の芽生え・・親の言うことを聞いていた子が反発するようになる。
中3・・混乱から模索へ
    安心できる場や仲間を探す。・・この時に学校行事やクラブ活動が大きなウェートを占める。
高1・・グループが安定
高1後半〜高2・・グループ替え、居場所替えが起こる生徒が出てくる。
    もう一度自分を見つめ直している。
高3・・大人化
    気の合う仲間との交流
    他者に対する寛容さが出てくる。
    教師に対しても「先生も大変だね」といった発言が出てくる。
親の関わり方
小学校期・・二人三脚
    子育ての外注化・・習い事、塾。たまのアウトドアも雑誌に出てくるような形で。
    親子が関わる機会が少ない。
思春期・・子育ての外注化ができない。
    子供の悩みや内面の問題は外注できない。→親子が向き合う、ぶつかる機会が訪れる。
    最初はどうしていいかわからない。→中3あたりでいい意味であきらめ。
    徐々に見守る姿勢に。
    最後は羨望に。
部活動や学校行事を通じて、根の張った幹の太い子を作らないと確かな人間性にならない。学力は人間性の中でこそ発揮される。
根がしっかり張ってなければ学力の枝だけ伸ばそうとしても無理。
クラブ活動は週3回〜4回。
サッカー、バレーボール、バスケットははここのところ強い。都で20位以内に入る。
学校行事もそこまでの過程で、クラス内でずいぶん言い合い、議論をしている。それが大事。文化祭も高3が1年間かけて準備している。
文化祭が自分の人格形成に影響したかを生徒にアンケートに対して、高3は83%の生徒が意味があるとしている。
入学されたら、クラブ活動や学校行事を通じて人間の幹を太くして根を張って欲しい。

5 総務部長 小澤先生・・入学者選考について
今年の説明会の申込者は2688名で昨年の4割増し。
筑駒には教科書を書いている先生が何人もいる。どうせなら著者に習った方がよい。
ただ筑駒の教師は教科書を書いてはいるが教科書をほとんど使わない。
次の教科書に出てくる先進的な授業をやっている。
基本的に1次試験、2次試験がある。
1次試験・・抽選(ここ2年間は行われなかった)
2次試験・・学力検査と報告書を総合的に評価。
願書は11月25日から事務室窓口にて無料で配布。
願書の受付は1月9日、10日。9:00〜15:00。初日は混雑するので2日目を利用してください。
1次試験(抽選)は1月17日。募集定員120名の約7倍を目安に合格者を出す。
ここ2年間は応募者が7倍を超えなかったので抽選を実施せず。
26年前に文部省から全国の附属学校に対して抽選を実施するよう強い指導がある。現在も文部科学省の管轄にある学校として抽選を余儀なくされている。
抽選会場には1人しか入れない。
抽選通過者は1月22日、23日に住民票と小学校からの報告書を提出。
報告書は14年から健康に関する事項の欄がなくなる。健康に関して配慮して欲しいことがあれば該当欄に記入する。健康によって合否で不利益を受けることは全くない。
02年はほとんど記入はなかった。
2次試験は2月3日。9:00〜12:40。
各教科40分ずつ。各100点満点。
試験の内容は、小学校の学習指導要領に基づいているが、単なる断片的な知識だけでなく科学的、論理的な思考力を問うものや個性、独創性を必要とするようなものの出題につとめている。
教科の400点+報告書を100点に換算した500点満点で総合的に合否を決定。
報告書が絶対評価に変わったが、小学校で小学生らしい学校生活を送っていればそれで足りる。
02年入試結果
1次応募者数 794
2次出願者数 766
2次受験者数 613
2次合格者数 132
例年10数名の入学辞退者が出る。
繰り上げ候補者約10名。発表当日速達で郵送。
辞退者が出て定員が120名を割ったらその都度繰り上げを行う。
02年は11名に繰り上げ候補者の連絡を送る。
02年は132名中17名が辞退。候補者の中から6名が入学。繰り上げ合格を辞退者は5名。02年はたまたま11名全員に繰り上げの連絡がいった。
繰り上げ合格者と通常の合格者との成績の差はごく僅か。入学後の成績にも差はない。
繰り上げ合格でも自信を持って入学して欲しい。
2月9日(日)に合格者手続説明会。これに欠席すると自動的に入学を辞退したものと判断する。
出願資格に注意を。
入学後、中学在籍時に通学区域外に転出した場合は在籍を取り消される。
帰国生も一般受験生と同じ扱いで別枠はなし。
入試当日体調不良の場合は保健室での受験も可能なので遠慮なく申し出てください。
入試当日はいったん会場にはいると保護者とは会えなくなる。何かあれば係の教員に申し出てください。
入学者の学費
 中学は諸経費で年額 約180,000円
生徒の学校生活を支援する後援会
 入会金 30,000円
 会費  年1,000円
 寄付金 25,000円以上
http://home.catv.ne.jp/dd/tukukoma/hp/index.htm

桐朋中 自由研究展示会
11月19日(火)〜22日(金) 13:30〜16:30
中学生の自由研究作品から、入賞作をはじめ力作、ユニークな作品がこの期間展示されている。
http://www.toho.ed.jp/curriculum/curriculum.html#自由研究

武蔵工大付属 03年入試要項
1回 2月2日 男子100名 2科4科
2回 2月4日 男子 40名 2科4科
3回 2月6日 男子 40名 4科
入学手続は各回とも2月15日10:00まで。
学校説明会
11月17日(日) 10:00〜 各教科の説明窓口を設置
 1月11日(土) 14:00〜 入試直前・傾向と対策を説明
http://www.musako.ed.jp/

神奈川学園 オープンキャンパス(第4回)
11月30日(土) 10:00〜12:00、13:30〜15:30
保護者向け学校説明会を同時開催
事前の申込は不要
授業体験
 英語で遊ぼう(英語科)
 パズルで中学数学にチャレンジ(数学科)
 入試対策実験講座(理科)
 入試問題に挑戦
 他
クラブ体験
 ソフトテニス部
 バスケット部
 バトン部
 茶道部
 アニメーション研究会
 他
http://www.kanagawa-kgs.ac.jp/

洗足学園 入試問題説明会
入試の時と同じ環境で模擬問題を解いて、その解説を受けられる。
日時 12月21日(土) 9:00〜
場所 洗足学園
持ち物 筆記用具
対象 洗足学園の一般受験を考えている6年生
申込方法 所定の申込書に記入の上、郵送またはFAX
http://www.int-acc.or.jp/senzoku/

中村中 03年入試要項
1回 2月1日 午前 女子30名 2科
          午後 女子20名 2科
2回 2月2日 午前 女子10名 2科
          午後 女子10名 2科
3回 2月4日 午前 女子10名 2科
1回午後は特待生入試。
 A特待 入学金と3年間の授業料免除
 B特待 入学金と1年間の授業料免除(年ごとの見直しにより更新あり)
 特待生入試と一般入試の問題内容(難易度)は異なる。
 入学後のクラス編成も特待生クラスと一般クラスに分かれる。
入学手続は各回とも2月7日17:00まで。
学校説明会
11月21日(木) 10:00〜12:00 授業見学あり
12月14日(土) 10:00〜12:00 イングリッシュデイの見学あり
 1月11日(土) 10:00〜12:00 入試直前アドバイス
http://www.nakamura.ed.jp/

淑徳中 03年入試要項
1回A 2月1日    男女90名 2科4科
1回B 2月1日午後         2科
2回  2月2日午後 男女40名 2科
3回  2月3日    男女10名 2科4科
特別  2月5日   男女10名  国語または算数 面接
1回はA・B合わせて男女90名の定員。
1回Bは学校の他に池袋のホテルメトロポリタン会場もあり。
1回Bの上位生に特待生資格を発行。
特別入試では面接あり。
学校説明会
12月1日(日) 14:00〜
 1月5日(日) 14:00〜
http://www.shukutoku.ed.jp/main.html

桐蔭学園 学校説明会報告書(02年10月19日)
9:00〜10:20までが2時間続きの授業見学、その後、メモリアルホールにて説明会。午前中の男子部のみ参加。
T 説明会内容
 配布資料と同内容のため、配付資料より抜粋を掲載。
(目次)
1 中学校・中等教育学校受験の皆さんヘ  校長 鵜川昇
 (1)他校との違い   教育内容と施設・設備。
 (2)教育目標   文武芸三道を基本としての「生きる力」の養成。
 (3)進学成果   質量ともにトップの成果。
 (4)教育内容   ほんとうの「知」の復活。
2 桐蔭を受験する皆さんヘ
 (A)桐蔭学園につき理解して頂きたい教育内容
 (B)環境・施設・設備
 (C)中等教育学校
 (D)桐蔭学園の大学入試実績
 (E)来年度入試について
(本編)
1 中学校・中等教育学校受験の皆さんヘ  校長 鵜川昇
 日本の教育は大きな転換期に来ています。中学から高校という大事な時に安心して任せられる学校かどうか、中学受験では親が子どもの一生を左右する学校を、それぞれの目で確かめることが必要です。それには、ふだんの学校での生活を生徒が満足してやっているかどうかということと、6年後の進学実績がどうかを確認することです。
 桐蔭の大学進学実績は、全国でトップクラスです。成績の良い子だけでなく、あらゆる成績の子を伸ばす教育をし、その成果を十分おさめています。昨年より男子部は4クラスの『中等教育学校』を開設、また女子部は今年より『中等教育コース』をlクラス設置しました。
 今までの男女中学部についても、中等教育学校とほぼ同じカリキュラムで無理なく学力のつく指導を、勉強を楽しみながらやる指導「知の構築」をしております。
(1)他校との違い   教育内容と施設・設備。
 教育内容と施設が他校とは違うので、生徒の学力と体力が伸び、進学成績は、全国トップ。クラブ活動も県や全国レベルの活躍。豊かな情操や社会性が育つ。
@ 細かい教育ができるのは、大型校で、普通教室以外の広い空間の中に最新のLL教室・PC教室などいろいろの設備が整っているからです。その施設の中で、英語(中学l年後期から)・数学・古文漢文(中学3年から)については能力別授業。その他の教科はホームルーム授業で、学力や教科の性格に即して組織的なカリキュラムで指導します。高校の上級学年になると、国立・私立の文系・理系と、コース別に教科ごとの能力別に分かれ、さらに教科によっては、十数人の授業という細分化ができます。たくさんの教室があるがらできることで、こういう細かい教育は、他校ではできません。
A 中・高それぞれ別の特別教室・図書館・運動場・体育館(多くの中高一貫校は、高校と共用)のほか、県民ホール以上のメモリアルホールで一流の芸術の鑑賞ができます。学園共用の大体育館に、昨年は知の殿堂メモリアルアカデミウムが完成しました。また、桐蔭横浜大学の教授による数学や理科のセミナーに中学生も参加しています。
B 男女併学  中学から高2までは男女別学で、高3になると進学棟で男女が一緒になり、上記の4コースに分かれます。しかし、ホームルームは高1から高3まで変わりません。高3になっても、女子は女子だけのホームルームです。クラブ活動も別です。男子の良さ、女子の良さを伸ばし、生活指導をしっかりするためのやり方、男女併学です。
(2)教育目標   文武芸三道を基本としての「生きる力」の養成。
 文武芸三道  生き生きとした勉強、好きなことを楽しめるクラプ活動など、学校が生活の中心になります。塾に行ってもいいのですが、行く者はほとんどいません。
 4年制の一流大学合格に必要な学力をつけるために、力の足りない生徒の学力を青て、さらに伸ばし、力がついたら鍛える教育をします。
 一方、広い環境を使って、スポーツに、クラブ活動に、好きなことを楽しんでやる教育をします。桐蔭横浜大学の教授のセミナーなどで広い教養も身につけることができます。
 メモリアルホールでの公演と生徒の発表、音楽・美術の特別教室では生徒が楽しみにしている授業が行われています。これらの授業を校内授業参加日に、在校生の父母と一緒に見て下さい。事前の申込みはいりません。当日受付に申し出て下さい。
(3)進学成果   質量ともにトップの成果。
 受験を中核とする全人教育・・本校ほど組織的に大学入試に対する環境を整えている学校はないと思います。
 進学実績・・男女全員が4年制の一流大学に入学志望し、またそれを果たしてきている実績を持っています。
 大学入試に成功するとともに、21世紀をリードする高邁な創造的人材を育てている新エリート教育を目指しています。
(4)教育内容   ほんとうの「知」の復活。
 日本人の能力はどんどん減退している・・「ゆとりの教育」という名のもとで、大幅に学習時間が削られています。理数の時間を切った時点で、日本は国際競争に破れたも同然、日本の最難関大学でも、中国の大学に負けているのが現状です。
 桐蔭の教育は、ほんとうの「知」を子どもに教育することを自指しております。暗記でないほんとうの「知」を身につけさせるために、桐蔭横浜大学の教授を中心とした教師のプロジェクトチームを編成し、カリキュラム作成に取りかかっています。
 中等教育学校の場合、カリキュラムの組み方が比較的自由にできます。各教科の学習を並立・継続させ、系統的連続性を保つことを心掛け、子どもたちの興味をかきたてて、どんどん吸収できる教育内容です。また、道徳教育の範囲を広げ、哲学の授業を組み込むことによって、理科、社会、政治、経済と連動させての人間教育も行います。
 従来の併設型中高一貫教育にも利点はたくさんあり、その維持・発展につとめることはもちろんです。桐蔭は大型校です。子どもたちのいろいろな能力を「育て」「伸ばし」そして「鍛える」ところの『場』を桐蔭はたくさん持っているのです。
2  桐蔭を受験する皆さんヘ
(A)桐蔭学園につき理解して頂きたい教育内容
1.目標とするところ  一流大学合格と人材養成のための豊かな教育
(1)それぞれの学年生活を豊かに楽しく送りながら、希望する大学に進学し、各人が希望する社会生活が送れる力(知力・体力・感受力・精神力)を養うことができるよう教育をしています。
(2)イメージとしては、エリート教育。
「士」たる教育。時流に流されず、男女ともそれぞれが新しい時代を創る力が持てるようにする教育。パプリック・スクール(イギリス)、プレップ・スクール(アメリカ)と同じ「士」たることを目指しています。
(3)のびのびとした雰囲気の中で、それぞれの生徒の能力を生かし、育て、伸ばし、鍛える教育をしている実績は、他に見られないとの自負を持っています。
2.現状  豊かな教育の内容  生徒の生活と教師の指導のあり方
(1)生活のあり方・・毎日、学校に来ることが楽しみということを生徒は実感として掴んでいます。
・勉強を楽しんでしています。(苦しいことを自ら乗り越える楽しみ、ゲームのように勉強する楽しみ、知的な楽しみ)
・スポーツを楽しんでするために、クラブ活動をする場、中学生が運動するための専用空間を確保。
・自分の好きなこと、関心の深いことを楽しんでいる生活は、文系部活動が盛んなことに表われています。
(2)高校は内部進学者と外部入学者ほぼ同数の生徒でホーム・ルームを作り、英語は内外混合のレッスン編成、数学は高2まで内外別のレッスン編成で学習しています。
(3)教師の指導
・勉強の指導はすべて学校、教師がします。塾、予備校は必要としない実績を持っています。東京の進学校では、ほとんどすべての生徒が予備校で学習する、ダブル・スクールが進学校の実態です。
・指導の責任を確立  生徒が怠けたという言葉は禁句。怠けさせた教師の責任という指導方針を確立しています。
(4)男女併学
別学、共学の長所をとり、高2までは別学。キャンパス、校舎も別。高3になるとホーム・ルームは男女別であるが、学習は志望コースとレッスンにより共学。
3.知育の具体的方法
(1)能力別指導
日本では最も早く、また、最も新しい方法での能力別指導(英・数を中心)をしてきました。わかる授業、伸ばず授業、鍛える授業を行い、学力を固定したものと見ません。やれば学力は必ず伸びるのでず。偏差値は勉強の一里塚、どんどん変わります。偏差値を乗り越えることです。
(2)到達度教育
教師は、教えたことの最低70%を生徒に学力として定着するよう指導します。得意な教科を伸ばし、すべての教科を水準以上にするためです。未到達の科目については、教科担当教師の責任で指導します。
(3)小テスト
毎時間、全科目につき、前回習った事を定着させるための小テストを行います。評価のためのテストではありません。力をつけるための方法です。
(4)自律的な勉強をするための学習時間調査
勉強のできる生徒は、時間をかけて勉強しています。量が必要でず。やがて量が質に変わります。しかし、質が変わっても、それなりの量を必要とすることを生徒は知るようになるのです。学習時間調査を発表。レッスン別、クラス別に勉強時間がわかり、自律的な勉強をさせるためです。素質より努力がものをいうということが具体的に分かります。
(5)シラバス(授業計画)
授業をするためのメニュー、仕様書、契約書であるシラバスを公開。生徒とともに授業内容の確認と向上を図ります。生徒の批判・希望を受けとめての指導をします。この方法は、日本の心ある大学がやっと実施し始めた方法です。
(6)大学教授による特別講習
東工大名誉教授で本大学教授による数学・物理・生物あるいは法学の特別講習で、大学受験のための勉強とは違った、広く、深い学習をする機会を設けてあります。
4.社会生活指導・道徳教育  ノーブレス・オブリージュ
(1)電車・バスでの通学時のマナー、教室での授業を受ける時のマナー(大学でさえ私語の多いことが嘆かれている)など、社会生活をする上での撲を学校生活を通して身につけるよう指導しています。
(2)サマー・キャンプ(登山)7月〔3泊4日〕、ウインター・キャンプ(スキー)1月〔4泊5日〕の集団生活です。夜は生徒の企画による討論会、その他を実施しています。
(3)社会奉仕活動  夏季全生徒による多摩川河川敷清掃(男子)、老人ホーム訪間(女子)、募金活動、その他自発的なポランティア活動を奨励しています。インターアクト・クラプ、赤十字委員会などにおいて、有志の生徒が多彩な活動をしています。
5.生徒会活動  生徒会の会長、役員のなり手多い
学校を楽しくするためのクラブ活動、文化祭、ホール行事
@クラブ活動(男子)
体育系:剣道、柔道、サッカー、ラグビー、バスケット・ボール、ハンド・ボール、バレー・ボール、軟式野球、卓球、硬式庭球、軟式庭球、陸上競技、少林寺拳法、バドミントン、水泳、体操、
文化系:ブラスバンド、写真、天文・気象、囲碁・将棋、生物、アマチュア無線、美術、文芸、鉄道研究、化学、英会話、数楽研究、電算機、インターアクト、シミュレーション、弦楽、合唱、軽音楽、コンピューター、室内楽、アウトドア、アニメ、グリークラブ、
Aクラプ活動(女子)
体育系:剣道、柔道、バスケット・ボール、ハンド・ボール、バレー・ボール、卓球、硬式庭球、軟式庭球、陸上競技、少林寺拳法、バドミントン、水泳、弓道、ダンス、体操、ラクロス、ソフトボール、
文化系:管楽、弦楽、合唱、かるた、写真、美術、書道、文芸、鉄道研究、生物、化学、茶道、演劇、手芸、数楽研究、漫画研究、園芸、放送、華道、サイエンスクラブ、歴史、古典研究、料理研究、箏曲、軽音楽、インターアクト、
・入退部は個人の意志、希望で自由にできます。
・有志による社会奉仕活動  インターアクト・クラブや赤十字委員会などがあります。
B文化祭
桐蔭フェスティバル(全学園文化祭)の一環としての男子は鵬翔祭、女子は鸞鳳祭を、生徒の企画で実践します。生徒実行委員長と委員は大勢の立侯補者があるので、選挙で決めます。テーマから飾りつけなど、生徒の創造性発揮の場です。
6.学校行事
(1)メモリアルホールの定期公演。
一流の音楽、演劇、映画を鑑賞しています。N響、歌舞伎、劇団民芸、二期会オペラ、能・狂言、落語、ジョルジュ・ドン、モスクワ・マールイ劇場、グレンミラー・オーケストラ、スペイン国立バレエ 他
(2)一流人による学術講演、父母・卒業生による講演。
(3)学園体育祭(10月下旬)
富士スピードウェイでの全学マラソン大会は、一昨年より新横浜の国際総合競技場を中心とした学園体育祭に発展しました。今年は10月30日(水)に実施予定。
(4)桐蔭学園「第九の会」(11月3日)指揮者:荒谷俊治氏
父母と生徒の参加による、メモリアルホールでの演奏会(500人)です。桐響会(母親コーラス)……合唱指導者:辻秀幸氏
7.国際交流
高校で英検2級以上の希望者の中から選抜(約30人)して、短期留学(30日)と長期留学(1年)を実施しています。米国のプレップ・スクール(アンドーバー、チョート、エクセター、クッシング等)と交換留学。中には、米国アイビーリーグの大学に入学する者もいます。
(B)環境・施設・設備
1.男子部と女子部の共用は、温水プールのみ、それ以外は男女すべて別です。図書室、昔楽室、美術室、物理・化学・生物実験室、LL教室、ビデオ教室、コンピュータールーム、体育館、食堂まですべて男女それぞれ専用です。
2.大型校の粋を発揮
ホームルーム授業とレッスン(英・数)授業〔流動式]との併用。特に高校のレッスン授業は50〜20人の幅で、多様な授業ができます。教育機器の充実で個人学習、グループ学習ができるようになっています。少数校ではできない機能的な教育をしています。
(C)中等教育学校
文部科学省は5日制と新教育課程を今年から実施しました。しかし、世界の中で学力レベルダウンをしている状態についての批判が広がっていることに対応して、文部省は新教育課程は最低を示すものと考えを変えました。今までの中学教育では英・数は公立中学は各学年4時問、私立は6時間やってきたのですが、これはいけないと文部科学省は指摘していました。ところが、新教育課程では、それ以上にしてもいいと示し、中等教育学校という一貫教育では前期(中学)・後期(高校)となりますが、教育内容について大幅な裁量ができるようになっています。中等教育学校を文部科学省では近く全国に500作る予定ですが、私学の進学校化するおそれがあるという指摘から、公立の場合学力による入試をしていけないということになっています。桐蔭は内進生にとっては従来も中高一貫なのですが、従来の一貫教育では、本当の意味で”系統的に考えること”というのが大変難しく、例えば、三角法の勉強をしていても、しばらくするとそれを中断して代数を学び、しばらくすると、また中断して今度は幾何をするといった具合に、せっかく学んだものが系統的に頭に入らないということが生じていました。それは、学年ごとにカリキュラムが組まれていたことが要因だったのですが、この中等教育学校におけるカリキュラムでは、6年間の一貫した授業の中で、各学習項目を並立・継続させ、系統的な連続性を保ちながら指導することが可能になります。
 桐蔭学園中等教育学校の最大の特徴として、本学が併設している桐蔭横浜大学の教授らによる授業が挙げられます。桐蔭横浜大学の教授、この方たちは、前東大、東工大、筑波大などの教授だった人が多いのですが、その経験から大学で必要な「知」を独自のカリキュラム、教科書、問題集を編集して、それらにを自ら教えながら、しかも、大学入試に備える教育をします。
 その他の中学入学者の教育にも数学など、同じカリキュラム・教材を用いるなどして新しい教育を採り入れるとともに、今までの学力をさらに伸ばすために教育内容を大きく変えました。新教育課程を実施するための5日制ですから、これ以上の教育をするためには、5日制では生徒の負担が重くなりますので、桐蔭では5日制をそのまま採り入れることはできません。また、国立大学の入試が近々5教科7科目と強化されることに備えるためにも、5日制はそのまま採り入れることはできないと考えています。
 なお、女子部では今年の中学1年より、男子の中等教育学校に準ずる中等教育コースを1クラス設置しました。
(D)桐蔭学園の大学入試実績
大学入試実績は全国でトップクラス。桐蔭では成績の良い子だけでなく、あらゆる成績の子を伸ばす教育をし、その成果を十分おさめています。東大へも49名。東工大は29名・一橋大は17名。トップクラスの生徒も中位、下位者も、どこの中高に進学するよりも成果を挙げているという実績と自負を持っています。なお、女子もすべての大学で、トップクラスの成績を挙げています。このことは、余り知られていません。
(E)来年度入試について
(1)科目と配点
1 中等教育学校(男子) 中等教育コース(女子)
(1〜3次とも)
・4科目
 @国語 50分 150点
 A算数 その1・40分 休憩10分 その2・40分 合計200点
 B理科 40分 100点
 C社会 40分 100点
2 従来型中学校
(1・2次)
・2科目型
 @国語 50分 150点
 A算数 その1・40分 休憩10分 その2・40分 合計200点
・4科目型
 @国語 50分 150点
 A算数 その1・40分 休憩10分 その2・40分 合計200点
 B理科 40分 100点
 C社会 40分 100点
 国語・算数の合計350点で、4科目型・2科目型両方の高得点順から定員の約5割を選抜。残りの約5割を、残りの4科目型受験生から選抜。
・英語特別受験型(1次のみ)
 @英語(中学課程終了程度の内容) 60分 100点
 A面接(日本語で行う)
(3次)
・4科目型
 @国語 50分 150点
 A算数 その1・40分 休憩10分 その2・40分 合計200点
 B理科 40分 100点
 C社会 40分 100点
(2)試験日程
一次 2月1日(土)
 男子 中等教育学校  約50名  従来型中学校  約130名
 女子 中等教育コース 約10名  従来型中学校  約90名
二次 2月3日(月)
 男子 中等教育学校  約50名  従来型中学校  約90名
 女子 中等教育コース 約10名  従来型中学校  約70名
三次 2月5日(水)
 男子 中等教育学校  約50名  従来型中学校  約40名
 女子 中等教育コース 約10名  従来型中学校  約20名
(F)02年入試結果詳細
            募集人数  応募者数  受験者数  合格者数
一次 男子中等   約 50   304     285      50
    男子従来校  約130   441     414     150
    女子部     約100   169     158     100
二次 男子中等   約 50   666     457      81
    男子従来校  約 90   808     513     169
    女子部     約 80   315     155     101
三次 男子中等   約 50   645     378      90
    男子従来校  約 40   676     347      83
    女子部     約 30   216      56      36
〔2〕 報告者雑感
 まず、前提として再度述べておかねばならないのは、報告者は土曜の午後から授業があったため、9時から10時20分までの男子部の授業見学のみしか行っていない。よって、ここで述べている私見はあくまで男子の進学を想定した上での雑感である。
1 カリキュラム主義の功罪
 授業2時限分の内容をゆっくり中学3年までの段階を追って見学できたのはなかなかよかった。そこで感じたことは二つある。一つは、授業時間数にも象徴されるように、桐蔭の「勉強」は、まさに「勉め強いる」ものであったということだ。とくに従来型中学の学習はきちんとカリキュラムが組まれ、定期テストで年4回クラスの30%が入れ替わるとあって同じ時限で進行している内容にズレがない。同じ時限で同内容の授業が進行している。ただし、たとえば英語なら、同じ文法や構文を取り上げていても、単語レベルや応用範囲に可変性があり、クラスの実情に応じた対応がなされている。子ども自身が大手塾を経験していると、このあたりのクラス対応は受け入れられるかもしれない。誤解を生むことを承知でここで「勉め強いる」と表現したのは、これらの授業に受動的な感覚を強く感じたからである。カリキュラムが厳然と進行するということは、その分、教師の持ち味が発揮しにくい。何かを学ぶのはカリキュラムではなくて、教師からであるという観点に立つと、この授業体制には疑問を感じる人もいるにちがいない。また、英、数、理のコマ数は多いが、国、社などは標準プラスアルファである。たった二コマでの印象でしかないが、古典や社会(報告者が見学したのは日本史・地理)はカリキュラム消化を優先しているように思え、発展的なおもしろさは感じられなかった。(教師の努力にもかかわらず、対話型に授業が発展していないのも一因と思える。)基礎から発展した応用力、つまり、小論文やフィールドワークに類するものは高校時の選択講座での養成へとつながるのだろうが、やはり講義中心、予備校的という感はぬぐいきれない。数英は演習中心、ノートではなくプリントを手に学習してる姿が多いことからも、その感が強くなる
 しかし、一方、無責任な「考えさせる授業」よりは実質的だという考え方も出来る。孫引きとも曾孫引きともつかぬ情報をインターネットで拾って貼り付けただけのレポートを「総合的な学習」などと位置づけてしまう安易さや危うさは感じられない。校長のことば通り「基礎学力の充実」という意味では、センター試験・共通一次以前の、よい意味での反復と詰め込み学習を行っているわけだし、少なくとも子どもたちが何をしなくてはいけないかが見えないということはない。ただし、一部の子どもが居眠りやおしゃべりなど無気力化しているように見えたのも確かだが。(授業見学が行われる場合、教師側から演出が行われ、ふだんとちがって生徒が統制されているのがほとんどの学校の実情だ。だから、この現状も、いい意味でとらえれば、そんな管理が行われていないと捉えることもできる。)
2 中等教育学校
 二つめに感じたことは、中等教育学校のカリキュラムのダイナミックさである。今回のその構造がもっともはっきり見えたのは中学1年の数学。
 今春、岩波書店から「中高一貫数学コース・数学2」が発売されている。(「1」は昨年発売。)副読本的な「〜をたのしむ」もなかなか興味深い。6年間の内容を5年分で学べる内容になっている。指導要領準拠の、無駄が多く、出来の悪い解剖のように腑分けされてしまった数学を、全く独自の視点で再構築してある。執筆者は数学者の志賀浩二・東京工業大学名誉教授。当然この教科書は、文部科学省の検定を受けていないが、中等教育学校の授業では使用されているようだ。内容的には、中高6年分の内容を「数と式についてのコース」と「図形についてのコース」に二分し、抽象的な計算と具体的な図形を関係づけながら、並行して教えている。実に興味深いテキストだ。
 夏休み前に行われていた1年生の図形の授業では、「角と長さ」に「ピタゴラスの定理」が続き、さまざまな数字で各辺の関係を計算させ、さらに、辺の長さ1の正方形の対角線の長さが計算しきれず、この定理で「ルート2」になることから、平方根の概念をとらえることへ発展して教えている。(指導要領ではピタゴラスの定理と平方根は中学3年で、別々の分野として切り分けてあつかわれている。)今回の授業では、公式の授業で平方根が登場していた。生徒たちの有理化も手慣れたものである。教える側の技量が問われる内容だが、式の展開の説明などもクラスの実情にあわせられており、実に丁寧な印象を受けた。
3 今回の説明会・授業見学で見えたもの、見えなかったもの
 習熟度別の学習が行われているのは数学・英語以外に中3からの古典である。つまり、それ以外はホームルームクラスに準じているわけで、それが子どもたちの学校生活の基盤になっているはずである。説明会ではクラブ活動の多様さという点が強調されていたが、クラブ活動は彼らの生活の一部であって中心ではない子どももいるはずだ。説明会では、人間の集まりの場としての教室の実像が今ひとつ鮮明ではなかった。
 そんなシステムとしての桐蔭の学校生活は、受動性をどう能動的にとらえるかにカギがあるように思える。「子どもたちの主体性」ということばは既に手垢が付いたことばだが、どこに基準をおいて「真に主体的か」などという議論を避けたとしても、われわれ大人が「この子は主体的だ」と感じる子どもはやはり一握りである。中学生というのは概ね牽引される側の年齢層であるし、そこに主体性を求めることは理想的で耳障りはよくても、ある意味では無責任な発想とも思える。カリキュラム主義的な桐蔭の「画一性」は年齢に応じた牽引役を果たすはずである。また、そこから派生するイメージを一枚剥げば、さまざまな学校の場面のある「普通の学校」であるはずだ。通学する生徒たちを見るにつけそう思う。さまざまな考えや志向のある子どもたちが、他者から認められることでアイデンティティーを確立する場として学校が機能するならば、巨大な「場」であるぶん、その「他者(もちろん友人、教師)」を得ることは小さな学校より、可能性は高い。
(報告 A.Og)
http://web.infoweb.ne.jp/TOIN-GAKUEN/

教育情報

習熟度別教員研修 教員を能力別に3段階で 都教育委員会 
(毎日新聞 11月3日)
 東京都教育委員会は、来年度から公立小中高校の教員を能力別に3段階に分け、各段階ごとに別メニューの研修を課すことを決めた。各地の学校で導入が進む習熟度別学習の「先生版」で、教員の力量に応じたきめ細かな研修を実施するのは全国初。校長ら管理職が各教員の能力を判定して振り分けることから、教員組合などの反発も予想されるが、教員の資質向上のため研修を充実させる自治体は多く、今回の制度は他の自治体にも影響を与えそうだ。
 従来の都の教員研修は、勤務年数の同じ教員が全員参加し、一斉に同じプログラムを受講したり、教員自身に希望するプログラムを選ばせていた。しかし、一斉の研修では各教員が抱える個別の課題に対応できないことなどから、効果を疑問視する声があった。
 このため、新制度では同じ年齢、職歴の教員に、能力に合わせて異なる内容の研修を実施する。管理職が人事考課の中で教員を評価し、「上」「中」「下」の三つのランクに分ける。さらに教職経験2〜10年の若手、11〜20年の中堅、21年以上のベテランに分け、研修所などで用意された複数の研修メニューから、管理職が個人にふさわしい研修プログラムを作り、受講させる。
 ベテランでも、児童生徒の学習指導に問題がある場合は基礎的なプログラムを課し、逆に優秀と評価された教員は大学院の講座を受講したり、将来の学校のリーダーになるための研修を受けさせる。研修後は、現場で研修の成果が生かされているかどうかを管理職が評価し、この結果も人事考課に反映させるという。
 都教委は「教員の資質が向上し、子供や保護者の期待に応えられるはずだ」と話している。
 これに対し、都教組に加入している男性中学教諭は「基準もあいまいな人事考課をもとに、教員をランク分けして押しつける研修は不当だし、認められない」と話している。

大学で授業参観 学生「この年になってまで…」
(朝日新聞 11月2日)
 大学でも「授業参観」。東京経済大(東京都国分寺市)は13、14両日、経営学部の講義を父母に披露する。「授業料を払う親はスポンサー、大切にしなければ」と、出資に見合う内容だとPRする狙いという。だが「この年齢になって参観とは」と学生たち。出席を確約する父母も、まだ少ないという。
 提案したのは柴田高・経営学部助教授(49)。かつてソニーで商品開発にかかわった。「授業はいわば大学の商品。父母は出資に見合う効果が分からずに高い授業料を払っている。商品を見て納得してもらわねば」。親の目を気にして、学生が集中してくれるとの期待もあった。
 教授会で反対意見はなく、基礎経営学や応用簿記など8講義で実施する。
 一瀬益夫経営学部長は「幼稚な大学と思われるかもしれないが、大学はもっと社会に開くべきだ。授業には自信がある。ぜひ見てほしい」と話す。
 だが、学生たちの受けはよくない。ある1年生(19)は「自分の親には絶対に来て欲しくない。大学生にもなって授業態度をとやかく言われるのはいやだ」。
 大学側は郵送で父母に案内を出し、参加を受け付けている。1日までに応募があったのは2人だけ。平日なので来られない人が多いらしい。

全国学力調査 40年ぶりに高校生10万人対象
(朝日新聞11月7日)
 文部科学省は6日、全国の高校で12日に一斉に学力調査を実施することを公表した。全日制(国公私立)の約1400校の3年生約10万5000人が対象。「学力低下」論が高まるなかで、生徒がどのくらい学習指導要領の内容を身に着けているかを見るのが狙いだ。高校生を対象にした全国的な調査は40年ぶりとなる。
 今年1〜2月、6年ぶりに行われた小中学生約49万人に対する調査に続くもので、国立教育政策研究所教育課程研究センターが実施主体となる。
 センターによると、調査対象は各地の高校から無作為で普通科、商業科、工業科などのバランスを考慮して抽出。原則として1校の1学科から2学級を選んだ。科目は国語1、数学1、英語1、物理1B、化学1B、生物1B、地学1Bの七つ。各科目とも2種類の問題を用意した。
 時間は1科目50分。学校ごとに実施科目を指定し、国語、数学、英語の計6種類は、それぞれ約1万6000人が受けるようにした。理科の各科目には履修した生徒だけが調査に臨むため、生徒が受けるのは1〜3科目となる。来年度には地理歴史、公民も実施する。
 結果は来年秋をめどに公表する予定だ。それぞれの問題についてどのくらいの割合の生徒が正解したかなどを全国単位で分析する。都道府県別や学校別の結果を出すことはしないという。生徒の学習に対する意識や教員の指導に関するアンケートも併せて実施する。
 高校での継続的な学力調査は、56年度から62年度まで行われたことがある。同省は、現行の学習指導要領下での実施は今回限りとし、来年4月に入学する1年生から対象となる新指導要領が定着した後に次の実施時期を決める予定だ。

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学力調査 高校でも40年ぶりに実施 3年生約10万人を抽出 (毎日新聞 11月6日)
 来年度から高校でも新学習指導要領が導入されるのを前に文部科学省の国立教育政策研究所は6日、全国の国公私立高校の3年生約10万5000人を抽出し、12日に一斉の学力調査を実施すると発表した。子供たちの「学力低下」を懸念する声がある中、現行指導要領で学んだ高校生の学力の客観的なデータを集めるのが狙い。高校での調査は1962年度以来40年ぶりになる。結果は来秋をめどに公表する。
 対象は、国公私立の全日制高校の普通科や商業科、工業科などの3年生。高校は科目数が多いため、今年度と来年度の2年に分けて国語や数学など16科目で調べる。今年度は、約1400校の約10万5000人を無作為抽出し、国語1、数学1、英語1、物理1B、化学1B、生物1B、地学1Bの7科目を調べる。1科目の試験時間が50分と短く、各科目の全分野をカバーできないため、A、B2種類の問題を用意し、学校ごとにA、Bいずれかを指定して実施する。生徒は履修済みの科目を受ければよく、最多で3科目のテストを受ける。ペーパーテストのほか学習意欲を探る質問もする。各学校で採点し、同研究所でデータを集計し、全国的な分析を行う。各校に成績は知らせない。
 同省は、小中学生の学力調査(抽出)を今年1、2月に実施しており、今回はその高校版。小中学生は、学習指導要領の改定に合わせて学力調査が実施されていたが、高校では56〜62年度まで1割の高3生を抽出した調査をしていたものの、その後は実施されていなかった。

教育基本法見直し 通常国会で
(朝日新聞11月6日)
 自民党の麻生太郎政調会長は6日の講演で、文部科学相の諮問機関、中央教育審議会が検討している教育基本法の改正について「中教審の提案を受けて来年の通常国会に何らかの形でやりたい。きちんとまとめあげたい」と語り、通常国会で改正問題を正面から取り上げる考えを示した。
 麻生氏は、現在の基本法について「どの国にもあてはまるような基本法で、日本というものが完全に欠落している」と指摘。中教審が中間報告の素案で使っていた「愛国心」という言葉を「国を愛する心」に修正したことを例に挙げ、「言葉の遊びみたいなものはそろそろいい加減にし、きちんとしないと具合が悪いのではないか」と述べた。
 一方、公明党の神崎代表は6日の記者会見で「公明党は教育基本法は憲法に準ずるものと位置づけている。改正問題については拙速を避けて、時間をかけて慎重に議論をすべきだという立場だ」と述べ、基本法改正に慎重な立場を強調した。公明党は2日の党大会で採択した重点政策で、基本法見直しについて「国家主義的、全体主義的、戦前への復古主義的な考え方を持ち込むことは断固反対する」としている。

センター試験 60万2950人が出願 現役減り浪人生増加 
(毎日新聞 11月7日)
 大学入試センターは7日、来年1月に実施される大学入試センター試験の出願状況をまとめた。
 志願者数は、60万2950人で前年度より860人(0.1%)増え、過去最多となった。現役生は43万8024人(前年度比1.9%減)、浪人生は15万7856人(同5.9%増)、大学入学資格検定合格者6403人(同5.5%増)など。また、成績開示を希望する受験生は38万2695人で64%を占めた。同センターは、18歳人口の減少で現役志願者が減り、センター試験に参加する私立大の増加などで、浪人生が増えているのではないかとみている。

日米中中学生調査 日本の中学生、授業理解度低く自信もない
(読売新聞 11月8日)
 「日本の中学生は、授業についていけず、学問への情熱も、自信も責任感も乏しい」――。こんな実態が7日、日米中3国を比較した研究機関の調査でわかった。積極的で自信満々の米国の中学生、高学歴志向で強い国を目指す中国の中学生。現在の3国の勢いが、そのまま投影されているようだ。 
 調査は、一ツ橋文芸教育振興会、日本青少年研究所の両財団法人が、昨年10月から今年3月の間、3国でそれぞれ1000―1300人の中学生を対象にアンケートを行った。 
 数学の授業の理解度では、日本は「ほとんど理解できない」「少しは理解できる」が計35・4%で米中の3倍近かった。進学の希望は、日本は38・9%が「大学の学部まで」で最多。大学院まで希望するのは3・4%だった。一方、中国は博士課程までが47・5%、修士課程が23・7%。学部卒は19・9%。「学部卒は高卒と同等と見られている」(青少年研究所)とされる中国の現状が表れた。 
 「将来、情熱を注ぎたいこと」(複数回答)では、日本は「スポーツ」(32・4%)、「音楽」(25・1%)などが上位で「学問」は11・8%。中国は「IT」が44・9%と突出、「学問」が33・3%と続いた。米国は「スポーツ」(46・6%)、「学問」(45・7%)がほぼ同率だった。 
 クラスの人気者は、複数回答で3国とも「ユーモアのある人」が6割超でトップ。だが、2位は日本が「個性的な人」(41・3%)、米は「スポーツのできる人」(62・5%)、中国は「勉強のできる人」(56・3%)と分かれた。 
 自分についての評価は、「自分に満足している」のが、米国53・5%、中国24・3%、日本は9・4%。「自分に起こったことは自分の責任」と考えるのが米国59・7%、中国46・9%、日本は25・2%だった。 
 自分の国に望む姿では、中国が「経済的に豊かな国」(30・6%)、「軍備など国力が強く、他国に侮られない国」(24・5%)の順。米国が「外国が信頼し、援助やアドバイスを求める国」(25・8%)。日本は、「社会的に安定し、不安のない国」(37・1%)、「経済的に豊かな国」(34・8%)だった。

COE評価結果 各大学に通知へ、文部科学省
(読売新聞 11月8日)
 大学院の優れた研究計画に補助金を出す文部科学省の「21世紀COE(センター・オブ・エクセレンス)プログラム」で、審査過程の透明性が問題になったことから、同省は7日、今月中をめどに各大学に採択と不採択の理由を通知する方針を明らかにした。不採択理由は大学への通知にとどめるが、採択理由は公表する。 
 大学間の競争を促そうと、今年度始まったCOEには、全国の国公私立163大学から464件の申請があり、50大学の113件が採択された。しかし、評価内容は全く説明されず、“落選”した大学を中心に、「落ちた理由を知りたい」との不満が同省などに寄せられていた。 
 評価は、同省の委託を受けた日本学術振興会が選考委員会(委員長=江崎玲於奈・芝浦工業大学長)を組織して行った。

私立高校学費滞納 3カ月以上の学費滞納者は1校13.5人 
(毎日新聞 11月9日)
 長引く不況を背景に私立高校の学費を3カ月以上滞納している生徒が、1校あたり平均13.5人いることが8日、全国私立学校教職員組合連合(谷正比呂委員長)の調べで分かった。親のリストラや倒産、死亡などが理由として挙げられ、子供たちの教育に深刻な影響を与えていることが浮き彫りになった。 
 調査は、同連合の組合員がいる私立中学、高校を対象に実施し、25都道府県235学園(高校235校22万6850人、中学93校3万8722人)から回答を得た。 
 9月末現在で、3カ月以上滞納している生徒は高校で3175人、中学では221人。中学高校と連続して学費を支払えずに42カ月滞納しているケースもあった。1年以上の滞納生徒がいる高校は30校、中学も8校あり、経済的理由で4月以降に中退した生徒は、高校で125人、中学は1人だった。 
 滞納や退学の理由としては「父親の失跡」(東京)や「夜逃げ」(石川)などが報告され、保護者死亡の例も7件あった。

大学の授業評価 導入76%、4年前と比べ倍増
(朝日新聞 11月9日)
 学生が教員の授業を評価する取り組みを導入した大学が、全体の76%にあたる513校になっていることが、8日まとめた文部科学省の調査で分かった。4年前のほぼ倍。教員同士が互いの授業参観をする大学も増え、大学の先生たちが評価にさらされる流れが加速している。 
 調査は全国671大学を対象に、教育内容について昨年度時点での改革状況をまとめた。 
 学生による授業評価を実施している大学は、97年度は272校だった。授業のわかりやすさや話し方、黒板やビデオの使い方などを評価項目としているところが多い。 
 北海道教育大では、学生の評価に対してそれぞれの教員が自己点検したリポートをまとめ、ホームページで紹介している。学生に感謝したり厳しい評価に反論したり、悩ましい胸のうちを明かしたりと多様だ。 
 教員同士で組織的に授業向上に取り組む「ファカルティ・ディベロップメント」を実施しているのは61%の409校で、前年度より68校増えた。新任教員の研修会を開いているのは138校、互いに授業参観をしているのは101校だった。 
 東京農工大工学部では、99年度から優れた講義をしている教員に「最優秀講義賞」を贈っている。学生アンケートなどから選ばれた候補者から、教員間の投票で選ぶ。受賞者は次の1年間、新任教官のアドバイザーとなる。 
 調査によると、136校が教員の教育面での業績を評価の対象にしているという。

公開模試情報

首都圏模試11月 統一合判(11月 3日)
前年比2.5%の増加。男子のほぼ昨年並みに対して、女子は4.7%の増加。
          02年    01年     00年
男子 4科   4960    4914    4478
    2科   1304    1347    1489
女子 4科   3918    3321    2899
    2科   3250    3527    3986
合計      13432   13109   12852

日能研模試11月 合格判定テスト(11月10日)
前年比1.9%の増加。男子の2.9%の増加に対して、女子は0.8%の増加。
          02年    01年     00年
男子 4科   7804    7277    7227
    2科    657     949     971
女子 4科   5851    5200    5252
    2科   1974    2564    2803
合計      16286   15990   16253

その他

国家公務員採用 常連校が独占、1種試験内定に私立大の不満続出
(毎日新聞 11月6日)
 今年度の国家公務員1種試験(行政、法律、経済)の合格者が前年度より3割増えたのに、採用内定者が前年度並みにとどまり、出身者の大学数も前年度と同じ25校だったことに、私立大学などの不満が高まっている。多様な大学にキャリア官僚の道を開く改革だったが、合格しながら採用されなかった者も400人を超え、内定者数の上位も東大など「常連」大学が独占する構図は相変わらず。内定率の低い大学は「しょせんはOBの有無で採用が左右されている」と不透明な選考過程を批判する声が大きい。
 人事院が行う1種試験は筆記による1次、面接、論文による2次試験で合格者が決まる。1次通過者は2次試験前に希望する省庁を訪問。ほとんどの省庁はこの段階で採用したい受験者を選び、「内々定」を出す。2次試験合格後に「内定」となる。
 政府の行政改革推進本部は昨年6月、「門戸を広く開放し、多様な人材を集める」目的で合格者を増やすことを決定。今年度は、前年度より176人多い697人が合格し、出身校も前年度の41校から58校に拡大した。
 しかし、採用数は290人と前年より25人多いだけだったため、407人が不採用となった。採用内定者で多いのは東京大(145人)以下、慶応、早稲田、京都の順で、上位10校のうち慶応以外は前年より増えた。
 一方で複数の合格者を出した明治、岡山、広島、埼玉、青山学院など33校が内定者ゼロ。特に関東以外の私立大では内定率が11.4%と平均(41.6%)を大きく下回り、地域間格差も顕著になっている。人事院幹部は「制度見直しが、OBの多い一部の大学に内定者が集中することを促した」と認める。
 今年度、合格者12人中1人しか内定しなかった上智大の職業指導部は「なぜ不採用者がこんなに多いのか疑問。採用制度はオープンでフェアにすべきだ」と訴える。
 政府は来年度、さらに採用枠の4倍まで合格者を増やす方針で、採用者を今年並みに抑えれば、約870人の不採用者が生まれる計算。明治大就職課は「省庁面接では大学にかかわらず公平に機会を与えるべきだ。難関の試験に受かっても採用されない学生が増えると、あきらめムードが広がり、受験を敬遠する」と懸念する。行革推進事務局は「内定決定が不透明だという声が強いことは承知している。今後、省庁訪問の見直しなど、是正を目指し人事院と調整していく」と話している。 【宮澤勲】
【1種内定者数・文系02年度】
      カッコ内は前年度
 1 東京大 145(133)
 2 慶応大  29 (33)
 3 早稲田大 27 (23)
 3 京都大  27 (26)
 5 一橋大  18 (13)
 6 東北大   7  (1)
 7 大阪大   5  (3)
 8 中央大   4  (2)
 8 立命館大  4  (2)
10 神戸大   3  (2)

就職内定率 高校生は過去最悪 大学生も前年下回る
(朝日新聞 11月14日)
 来春卒業予定で就職を希望する高校生のうち9月末現在で就職が決まっている割合(内定率)は33.4%で、過去最悪だった前年同期を3.6ポイント下回ったことが14日、厚生労働、文部科学両省の調査でわかった。大学生の内定率も0.9ポイント下がって64.1%(10月1日現在)となり、3年ぶりに減少に転じた。 
 高校生の内定率は男子が4.3ポイント減の36.4%、女子が2.9ポイント減の30.1%で、いずれも過去最悪。厚労省は、求人の少ない地元志向の生徒が増え、大企業などへの応募が集中して結果的に不採用者が多くなったと分析している。 
 内定率はすべての地域で前年同期を下回り、北陸(富山、石川、福井)が6ポイント減と最も落ち込みが大きく、近畿(滋賀、奈良、和歌山)が4.9ポイント減、関東(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉)が4.8ポイント減。 
 同日発表された高校生の求人倍率(9月末現在)は0.72倍と、前年同期より0.11ポイント悪化して過去最低。求職者数は6.6%減って20万8000人となったが、求人数も18.9%の大幅減で15万人となった。特に、製造業、建設業、卸・小売り・飲食店などの求人が大きく減少している。 
 厚労省は、高校生の就職先だった大手企業の工場が海外移転したことに加え、景気の先行き不透明感が増して企業の採用判断が例年より遅れているため、としている。 
 大学生の内定率は、男子が67.0%(前年同期比0.6ポイント減)、女子が60.1%(同0.5ポイント減)。文系の内定率は0.1ポイント減の63.7%、理系は65.8%と4.7ポイント下がった。これまで理系の内定率が文系を大きく上回っていたが、製造業の業績不振などで理系の就職先が減少していることが影響しているとみられる。 
 短大の内定率(女子のみ)は36.1%で0.5ポイント下がった。高等専門学校(男子のみ)は1.8ポイント増の93.9%となっている。 

文部科学省 有罪確定の高石元次官の退職金返還求める
(朝日新聞 11月8日)
 文部科学省は、リクルート事件で有罪が確定した高石邦男・元文部省事務次官に対し、退職金の一部を返還するよう命じることを決めた。高石元次官は88年6月に退職。その際、退職手当として約6700万円を受け取っていた。
 文科省の小野元之事務次官が7日の記者会見で言及した。在職中の行為に関する刑事事件で有罪になった場合の返還を定めた国家公務員退職手当法に基づく措置。
 高石元次官は同事件で収賄の罪に問われた。最高裁第二小法廷が先月、懲役2年6カ月執行猶予4年、追徴金2270万円とした東京高裁判決を不服とする元次官の上告を棄却する決定をした。

入試問題に挑戦第60回

<問題>
 次の図のように同じ大きさの正方形の紙を2枚並べた図形があります。対角線ABの長さが10cmのとき、この正方形の紙1枚の面積は【  】平方cmです。(02年専大松戸)

入試問題に挑戦第59回解答編
<問題>
次の作品の作者名と、その人物写真を後の語群の中から選び、記号で答えな さい。

1 坊っちゃん   2 トロッコ   3 山椒大夫   4 走れメロス   5 伊豆の踊子

 作者名

a 川端康成   b 森鴎外   c 島崎藤村   d 宮沢賢治   e 志賀直哉   f 太宰治   g夏目漱石   h芥川龍之介

 人物写真

     ア              イ                ウ              エ
      

       オ                 カ               キ                ク
      

(02年攻玉社)

<解答>
ここまでやるの!?どの作家がどのような作品を書いたかは、『文学史』という分野で指導の対象となりますが、通常、顔写真までおさえることはなされていません。その人となりを知る一つの手立てとして、ということなのでしょうか。でも顔で書くわけでもないでしょうに……。ちなみに、アは宮沢賢治、キは島崎藤村、クは志賀直哉です。

  答え  1g・エ  2h・カ  3b・ウ  4f・イ  5a・オ