NO.170
2005年 5月 15日
アクセス教育情報センター
目次
学校情報 |
学校情報 | 学校情報 | 教育情報 | その他 |
攻玉社 | 大妻中 | 千葉日大第一 | 公立中離れ | 祝日法改正 |
学校情報
攻玉社 塾対象説明会(05年04月27日)
1.学校長挨拶 菊池正仁校長
(1)歴史
@玉を攻(みが)く
詩経のことばから引用。校名の由来である「攻玉」は、建学の際、創立者・近藤真琴(こんどうまこと)が故事「他山の石」の一節より「石を攻む(おさむ=穴を開ける)」を研鑽する意味合いもこめて「石を攻く(みがく)」とした。本来、字義的には「おさむ(穴を開ける)」とする辞書が多いが、漢籍の解釈をした書物の中には「みがく」とするものもある。生徒たちには、校訓「誠意・礼譲・質実剛健」をもとに話をしている。
A「和魂漢洋才」に基づく人材育成
攻玉社は、英語の語学学校が出自だが、翻訳に携わった結果、技術・数学の先端の場となり、さらに海軍予備校としての発展をなした。
(2)現在
@クラス編成
2年(中2)から国際学級を除いた5学級のうち、1学級を選抜学級とする。また、4年(高校1年)から国際学級も統合。普通学級5クラス、選抜学級1クラスになる。さらに、5・6年で国・私立文系、国・私立理系の4コースに分かれる。
A各学年への指導
1・2年生は学習の習慣づけ、基礎学力の定着を図る。3・4年生では、自主的学習態度の確立と基礎学力の充実強化を図るが、4年次の「高校進学」において、どのように節目をつけさせ、目的意識を待たせるかに腐心している。中学内容の学習自体は1・2年生でクリアしてしまう。「試験で高校へ入学するわけではないので、高校生になったという実感が生まれない」と生徒自身も語る。そこで、OBなどを招き、将来的なキャリアプランを提示して意欲を持たせるようにしている。5年(高2)は、学校・クラブの生活の中心的な存在。6年生(高3)は受験学年。
(3)進学実績
@雰囲気を作る場づくり
卒業生243名で、国公立合格者は72名(うち、東大11、東工大8、一橋7、いずれも現役数)と昨年よりも合格実績は上がったが、特別なことはしていない。ただ、6年担当の教員が、4階職員室にいるよりも7階の進路指導室に詰めている時間は長かった。結果、7階が「受験をする雰囲気のする場」として活性化していたと思う。
A現役合格する意気込み
1月後半、センター試験後の6年生(高3)は、どんな高校も「自由登校」となり、自宅学習等で生徒が登校しないのが通常であるが、攻玉社では6年生が毎日20〜30人は登校してくる。一浪に逃げないで合格しようとする姿勢が全体としてあった。現役進学率は63%(卒業生243名→合格者174名→進学者158名)。なお、東大、東工大、一橋、慶應、早稲田、上智の6難関校合格者は計83名で、65%にあたる。
B信頼感が学力へ
結局、学力自体は、人間的な力を育てることによって高まっていくわけで、学校側はそれをいかに演出するか、生徒と担任間の人間関係や信頼感をいかに作っていくかが大切になってくる。
2.入学試験について 岸川典隆中学校教頭
(1)受験生は減少したが
志願者が減少(04年度2093名→05年度1551名)した。アドバイスをくれる塾関係者の中には「テスト偏差上昇から不安を感じる層が回避したのではないか。いわば、偏差上昇の産みの苦しみといったところ」といってくれる人もいる。たしかに、毎年行う「クラス分けテスト」の本年の生徒成績は昨年に遜色はなく、志望者数減による合格者のレベルダウンはなかった。
(2)各試験の状況
@第1回
志願者数 405名 受験者数 384名 合格者数 150名
実質倍率は約2倍で、入りやすい印象だったのではないか。合格者150名のうち、手続きを行ったのは96名。今年はfaxにて辞退届けをいただいたが、主立った併願先(辞退者の進学先)を挙げると次のようになる。
・浅野20名 ・聖光10名 ・栄光5名
ただし、成績トップ層が辞退をしているわけではなかった。
A第2回
志願者数 562名 受験者数 395名 合格者数 211名(補欠8名)
実質倍率は約1・7倍。手続きは79名。第2回は併願ラインとして組まれるので、辞退者の中にも難関校合格が多い。また、成績上位20位までの生徒は残らなかった。辞退者の併願の詳細は次の通り。
・開成 10名 ・麻布 15名 ・駒東 15名
・早稲田 15名 ・海城 10名 ほか
B特別選抜
国語 志願者数 141名 受験者数 123名 合格者数 14名(補欠2名)
算数 志願者数 299名 受験者数 243名 合格者数 31名(補欠1名)
手続き者は国語12名、算数24名で、計36名。
以上の人数に、国際クラスを加えて、定員となった。
(3)繰り上げについて
第1回と第2回を続けて受験する方は入学の「熱望組」と見なしている。その中で、ある範囲で点数を加点すると合格最低点に達する生徒を「合格」にしている。平成17年度では28名。
(4)取りやめを検討しているもの
@特待生制度
本年は、入学者に対象者がいなかった。
A辞退届のfax回収
未回収が第1回で14名、第2回で36名。歩留まりを読む有効さに欠けた。
いずれも6月の会議で決定する。
3.各教科試験結果について
(1)算数(木村博之主任)
第1回、第2回とも中盤の問題で時間がかかるあまり、後半の時間の正答率が低い。成績分布は中・上位で団子状。特選は取り組みやすい問題を心がけた。
(2)社会(山本泰史主任)
平均6割の正答率を目指す作問をしている。人名を漢字指定で書かせる問題を出題しているが、正解者は多かった。傾向をよく調べて勉強していると思う。第2回の試験では、難しい漢字ほどよく書けていたようだ。
(3)理科(斎藤実主任)
(訂正が出たことへのおわびの後、)第1回は全体として正答率が高い。第2回では化学分野の正答率が高かった。
(4)国語(篠伸弥主任)
第1回では、漢字の出来が悪かった。また、記述が多くなったため時間不足の生徒も多数見受けられた。第2回では、評論が抽象的な内容でありすぎたのか、正答率が高くない。ただし、四字熟語の語句問題がよくできていた。素材文として、時代小説を出題することがあるが、心情がストレートであるので、小学生にも十分理解ができたと思う。特別選抜は、傾向をよく勉強してきているようで、よくできていた。
4.報告者雑感
新校舎になって初めての訪問である。教室スペースも廊下もまずまずの広さで、トイレもきれいだ。ただし、教室には、鞄が出しっぱなしだとか、靴がそのへんに散歩していたりと、きちんと男子特有のルーズさは漂っている。つまりは、子どもたちの生活の場であることがそのまま伝わってくるわけで、わざと片づけさせるなどの学校側の過剰な演出がないところが好印象である。教室見学は自由だったので、1年生の教室もふくめ適当に見て回ったが、みなまじめに取り組んでいる。天気が良かったので、グランドを走る生徒の姿にも中学生らしい健康さを強く感じる。機会があれば、高校の授業を見てみたいものだ。
ところで、攻玉社といえば、入試の国語や社会でやたらと難しい漢字を書かせる。社会、特に歴史上の人物名で「土方歳三」「夏目漱石」「滝廉太郎」、地名で「赤穂」など、国語を教えている身としては、せめて小学漢字の範囲からにしてほしいと思うものも少なくない。国語にしてもそうだ。「滞る」「被る」(第1回・読み)「提携」「偽る」「弱冠」「絞って」(第2回・読み)「添える」「怒号」「紛らす」「不朽」(第2回・書きとり)と、いずれも6年生までに習わない漢字のオンパレードである。(ただ、中学入学時に小学5年生あたりの漢字からの徹底的な見直しをするわけなので、埼玉県あたりの、作問者が高校入試と中学入試の区別がついていない学校とは一線を画しているのは確かであろう。)合格者に関してはよくできている、のであれば、学校の求める「教養」を携えた生徒が集まっているということで喜ばしいのだが、受験をさせる側としては、やはり文にしても文字にしても「書く」ことに関して、昨今の小学生の学力は予想以上に低下しているという感想を持っており、そこのつぼを押さえた作問をしていただけるとありがたいと、僭越ながら思う。
逆に、特選の国語や算数はじつに面白く、興味深い取り組みをなさっているわけで、約10倍になる高倍率と難関問題を突破して入学してくる生徒は、自信を持って次のステップを歩めるのだろう。落ちてもともと、それを突破できた子どものカタルシスは大人には計り知れない良い影響があるにちがいない。ぜひ、この制度は引きつづき継続していただきたいものだ。(報告者 A.O)
http://www.kogyokusha.ed.jp/m/
城北埼玉 05年大学入試結果抜粋(5月11日現在)
東大 京都 東工大 東北 筑波 埼玉 学芸大 首都大 横国 国公立計
総数 1 1 1 3 3 5 2 2 5 57
現役 0 0 0 3 1 3 0 1 4 23
早大 慶大 上智 明治 青山 立教 中央 法政 理科大 学習院 日大
総数 36 20 7 52 15 31 35 27 80 17 73
現役 13 6 2 12 7 7 15 9 34 5 12
卒業生229名に対する東大、早慶上への現役合格者数の割合(A率)は9.2%。
MARCHへの現役合格者の割合(B率)は21.8%。
国公立の現役合格者数の割合(K率)は10.0%。
中学の開校は2002年。中学からの生徒が受験するのは2008年から。
http://www.johokusaitama.ac.jp/
日大豊山 06年入試要項
1回 2月1日 男子140名 2科
2回 2月3日 男子 60名 算+1科目
http://www.buzan.hs.nihon-u.ac.jp/
本郷中 06年入試要項
1回も2科4科選択から4科に。
1回 2月2日 男子140名 4科
2回 2月3日 男子 60名 4科
3回 2月5日 男子 40名 4科
各回の入学手続きは2月6日15:00まで。
オープンキャンパス
6月4日(土) 14:00〜16:00
体験入部は予約制。見学は自由。
予約方法 電話にて受付中(03−3917−1456)
実施クラブ(詳細はホームページにて)
軟式野球、陸上競技、硬式テニス、柔道、バドミントン、バレーボール
奇術、科学、漫画劇画、鉄道研究、吹奏楽
http://www.hongo.ed.jp/
明大明治 オープンキャンパス
6月25日(土) 9:45〜12:45
(以下 ホームページより)
オープンキャンパス2005の概要が下記の通り決定しました。理科実験を除き、予約は不要です。明大明治を是非体験しに来てください。(開場は9時15分を予定しています)。
1 授業体験: 国語1講座、算数2講座、社会2講座、理科実験1講座、英語1講座
* 授業は1コマ30分で最大で3講座まで受講できます。
* 授業体験には座席整理券が必要となります。整理券は当日9時20分から配布予定です。
* なお、理科実験は申し込み制となっています。
1時間: 10:00〜10:30 2時間目: 10:45〜11:45 3時間目: 11:30〜12:00
2 クラブ体験:
サッカー部・ソフトテニス部・剣道部・吹奏楽班 10:45〜12:45
バスケット部・バドミントン部・歴史研究部・コンピュータ部 9:15〜11:45
中学野球部 9:30〜10:30
将棋部・鉄道研究部 10:00〜12:30
英語部・物理部 9:30〜12:00
マンドリン部・図書班 10:30〜12:30
応援指導班 11:00〜12:45
* 時間帯は都合により変更する場合もあります。
* 運動部の体験を希望される場合は軽装でお越しください。
* 中学野球部、サッカー部、ソフトテニス部は雨天中止となります。
3 特別企画:
「先生と話そう」 10:00〜12:30
「保護者による学校説明会」 1回目:10:00〜 2回目:10:45〜
「在校生・卒業生明治を語る」 10:15〜11:15
http://www.meiji.ac.jp/ko_chu/index.html
大妻中 06年入試要項
1回が2科4科選択から4科に。募集人数が1回は90名から100名に、3回は40名から30名に。
1回 2月1日 女子100名 4科
2回 2月2日 女子150名 2科4科
3回 2月3日 女子 30名 4科
帰国 1月8日 女子若干名 2科・面接
07年入試から3回とも4科に。
http://www.otsuma.ed.jp/
神奈川学園 06年入試要項
A日程 2月1日 女子 70名 2科4科
B日程 2月2日 女子100名 2科4科
C日程 2月4日 女子 20名 2科4科
行事日程
学校説明会
第1回 6月 9日(木) 10:00〜11:40
第2回 7月 5日(火) 10:00〜11:40
第3回 10月 5日(水) 10:00〜11:40
第4回 11月17日(木) 10:00〜11:40
第5回 12月 9日(金) 10:00〜11:40
第6回 1月14日(土) 10:00〜11:40
説明会終了後、学校見学および個別相談会を行います。
オープンキャンパス
第1回 6月25日(土) 10:00〜12:00
第2回 10月29日(土) 10:00〜12:00
第3回 11月26日(土) 10:00〜12:00/13:30〜15:30(どちらもほぼ同じ内容です)
☆クラブ活動体験や体験授業および入試問題解説を行います。
☆父母の方は、お子さまといっしょに模擬授業やクラブ活動を見学することもできますし、同時に開催される「父母説明会」に参加することもできます。
入試相談会
9月18日〜 9月19日(日・祝) 9:00〜16:00(文化祭開催中)
12月25日〜12月27日(日〜火) 10:00〜12:00
1月 6日(金) 10:00〜12:00
文化祭
9月18日〜9月19日(日・祝) 9:00〜16:00
http://www.kanagawa-kgs.ac.jp/
恵泉女学園 塾対象説明会(05年4月28日)
1)恵泉の教育について 安積校長
開校以来75年を超える。
90年以降、中高一貫の内実のある学校になるために内側からの改革を行ってきた。
この間に校舎、カリキュラムも新しくなる。
この3月に改革の第1ラウンド(6年間)を終え、第1ラウンドでの試行錯誤を見直す委員会を組織し、第2ラウンドに入る。
今、子供たちの中に尋常でない変化が起こっていると感じる。本来、子供たちの中で育っているべきものが育っていない。そのため中等教育の前提が崩れて来ている。
内発性を育成し、自分のやりたいことに気づいたときに生徒は力を発揮する。しかし、中等教育段階では、パーソナリティーの育成、知的側面の育成とともに、高等教育への基礎力をつけるという課題もある。やらなければならないことが増大している中で私たちはジレンマに陥っている。恵泉に入学してくる生徒の学力の幅は広い。それぞれの実体に合った指導が必要。そこで本気になればなるほど個別的な補習をせざるを得なくなる。そうすると必然的に教師の負担は増えるが、それを放棄したくない。
恵泉はどんな学校かと問われたら、「生徒を信じる学校」と自信を持ってはっきりと言える。
思春期は生徒が生き直す時期。すなわち外側の自己を作る時期から内側の自己を作る時期。
そこでは外側と内側の分裂が起こる。つまり内側から外側の自己を壊しながら、納得のいく自分を作る。そうして自分が自分となる、人間が人間となる。そのための試行錯誤を見守ってあげる必要がある。
今は、大人自身、保護者自身が不安になっている。それは、一つの時代の終わりを生きているから。そこでは外見の価値観、権威が崩壊しており、本物しか残らないはずなのに、親は子供をより安全に、安心して生活させてやりたい。そのために世間でよいと言われるところに行かせてやりたいと願っている。
そのために、親の不安を少しでも軽くする子育てになっている。教師も同じように少しでも不安を軽くする教育を行っている。その結果、あれもこれもと、子供に負担を押しつけることになっているのではないか。
そうした子育ての中で、一見よい子は育つが、他者との情緒的な交流(=心を開く)の経験がないため、心を閉じたまま思春期に入ってくるようになった。
恵泉は創立以来、本当の人間を育てる、個として独立した人間を育てるという使命を担い続けている。恵泉では人間教育を放棄しない。
また、女子教育の持つ固有の使命がある。創立者(河合道子)は女性が平和に対して関心を持たなければ戦争はなくならないとの思いで、第一次大戦と第二次大戦の間(1929年)に学校を設立。その理念を引き継ぎ、平和を作りたいという意志を持った女性を育てる。
内的な拠り所
恵泉はキリスト教主義の学校
毎朝20分の礼拝、6年間の聖書の時間を通じて生徒と教師が時間を共有する。
1990年代以降生徒が異様に明るくなったように感じる。それは、生徒が恐怖から逃れようとしている、沈黙を怖れているためではないか。恵泉では毎朝の礼拝で平安な沈黙を経験させたい。実際、毎朝600人が平安な沈黙の時間を共有している。
知的な拠り所
自分は何を知りたがっている人間なのか。それを6年間問い続けて、掘り当てさせたい。
本当の意味で勉強の嫌いな人間はいない。みんな知りたいことを持っている。
恵泉には自分で選ばせる機会が多様にある。選択教科や、自分で選択して参加する有志によるプログラムなど。そうした機会をとおして、あなたは何を願っているのか、あなたはどう思うかを問い続ける。そして、その問に対して自己表現をする機会がある。
例えば感話で自分の思いを言葉にする。毎年2〜3回、礼拝の時に、自分の思いをみんなに開示する。
また、中学時代に本物に触れることが必要。実物に触れる、実際に体験する機会を持つ。
cf.園芸を通じて生徒がいかに心を開いていくかがわかる。
生命を育てることにより、まず、自然に対して心を開く。
肥料をたくさんあげても枯れてしまう。生命を人間の思い通りに操作できないことを知る。=真理を体験する。
恵泉は
生徒に基礎学力をつける。
生徒に問を提供する。
生徒の中で育つものをじっくりと待つ。
2)理科について 朝野先生
恵泉の三本柱の一つである園芸と理科は生物分野で関連を持っており、桜の観察等で園芸と連係して授業を行っている。
中学用の教科書はカラフルになったが内容が減っている。
恵泉では中高一貫を生かして、中学生の授業にも高度な内容を取り込んでいる。
中3から高校の化学の内容を取り上げている。
生徒はおもしろい、不思議だなとおもうと多少難しいことでも食いついてくる。
実験を多く行うので、実験室は6教室あるが取り合いになっている。
理科は4年(高1)までは全員必修。5年から選択になっている。
実験、観察後のレポート作成指導に力を入れており、恵泉の生徒は大学に入ってもレポート作成で困ることはない。
5年でセンター試験の内容に、6年で国公立の2次試験の内容に対応できるようになっている。
中1では理科の考え方に慣れてもらうことを中心に行っている。
今の時期は花や野草の観察を行っている。45分間かけて観察。次の時間にまとめとアドバイス。スケッチをとおして気づくことが徐々に高度化してくる。自然には法則のあることに気づくようになる。
未知の粉の授業=白い粉末をグループに渡して、それが何かを自分たちで調べる授業などもある。
理科実験の手引きを全員に配布している。
3)英語について 本山先生
1. 恵泉の英語
恵泉の三本柱の一つに国際(平和を作る女性を育てる)がある。恵泉の英語はその国際を支えるコミュニケーションの道具としての言語教育を行う。
2. 進度
進度はそれほど速くはない。生徒が理解するのを待ちながら進む。
それでも中1の終わりには中2の内容が入ってくる。
基礎固めをしながら応用力をつけていくやり方。
帰国生にも別授業を行ってはいない。帰国生は英会話の時などは先生のアシスタント役を務めたりしている。
3. カリキュラム
中1・・週6時間
リーダー 週4時間・・クラスを2分割
ドリル 週1時間・・オリジナル問題集
英会話 週1時間・・ネイティブによる授業。英会話は4年まである。
ネイティブは専任2名、講師2名の4名。
中2・・週6時間
ドリルはクラスを2分割にして授業。
さらに選択で英語を1時間選ぶことができる。
中3・・週5時間
ドリルはクラスを2分割にして習熟度別授業。
さらに選択で2時間選ぶことができる。
4年・5年では3段階の習熟度別授業。
5年・6年では幅広い選択が入ってくる。
4. 補習
日常の小テストは8割取れれば合格。合格するまで行う。
長期休暇中に指名補習を行う。
特別講座として放課後に4年〜6年生対象のリスニング講座、6年生対象の入試演習講座がある。
夏期講習も行っている。
5. 行事
英検受験・・年2回学校受験
スピーチコンテスト・・3年〜6年生対象に学内で実施。入賞者は第8支部の大会に出場。
6. 国際交流
オーストラリアに姉妹校があり、毎年1名の交換留学を行っている。
夏休み短期留学・・毎年20〜30名が参加。
4)メディアセンターについて 本山先生
他校を経験して、恵泉に来てから15年になるが、恵泉は何かができると感じさせてくれる学校。生徒を大切にするという意識のもとで、教育の理想を高く掲げ、夢と希望を持っている学校。メディアセンターの在り方にもそれが現れている。
メディアセンターは生徒の自立的な学習を助けるための情報センター。
7万冊の蔵書が利用できる閲覧室、2つのコンピュータ室、学習室、放送室、国際交流コーナー、学園資料室からなる。
メディアリテラシーの育成、知的好奇心の育成、豊かな創造性の育成を目標にしている。メディアセンターの主な活動
中1のオリエンテーションで利用の仕方を説明。
利用指導・・教科の学習に即した利用ができるように。
読書指導・・中1にはお昼を食べながら抜かし話を聞く会がある。
中1の国語では月に1・2回メディアセンターでの読書の時間がある。
中2では選択に読書の時間がある。
広報活動・・メディアニュースの発行。
読書案内を年3回発行。
パソコン講習会・・3年生の希望者対象に。
入学生にIDを発行。
メディア教育講演会
保護者対象の講演会も企画している。
展示・・毎月のテーマに合わせて図書を展示。
授業のテーマに合わせた展示も行っている。
5)入試に関して 塚本先生
1.05年入試結果
昨年はサンデーショックの影響による受験生増やインフルエンザで大変だったが、今年は平和な入試だった。第1回は保健室受験の受験生もいなかった。
応募者・受験者は一昨年の人数に戻る。
05年1回 03年1回
募集人数 120 120
応募者 295 296
受験者 282 274
合格者 144 152
05年2回 03年2回
募集人数 60 60
応募者 552 514
受験者 314 258
合格者 99 80
算数の合格者平均が1回は58.5だったのに対して、2回は80.6と差がついた。
1回の方が受験生にとって問題文が読みとりにくかったのかもしれない。
複数回受験して17名が2回で合格。(うち5名は繰り上げ合格)
繰り上げ合格を8名出したが5名は複数回受験生の中から。
複数回受験者はボーダーの場合は正規合格に、繰り上げの順位を上位にする。
2.06年入試
05年と変化なしの予定。(5月中旬に、東京の入試開始日が中高協会で決まる)
07年入試では2回目を実施している2月4日が日曜日にあたるので、前か後ろに動くことになる。
面接は参考程度。恵泉の教育方針を保護者、本人に確認する場。服装や言葉遣いを見ているわけではない。
3.進路指導
本人と話をして本人の希望を重視する。
4.生活指導
型にはめるようなことはしない。創立以来制服もない。
しかし、何でも許されるわけではない。
ピアス、アクセサリーは不可。自由服も学校生活、集団生活にふさわしい服装で。
それからはずれた場合注意されることもある。
そうした基準は生徒と相談して決めている。
中学は以前は白い靴下だったが自由化に。生徒会が何でもありではなく5色の中で自由と決める。
http://www.keisen.ac.jp/high/index.htm
三輪田学園 06年入試要項
1回 2月1日 女子85名 2科4科 面接
2回 2月3日 女子60名 2科4科 面接
3回 2月5日 女子25名 2科4科 面接
面接は保護者同伴。複数回受験の場合、面接は最初の回のみ。
http://www.miwada.ac.jp/
関東学院 06年入試要項
B日程を2月2日から3日に。各日程の募集人数も80名、120名、20名から90名、90名40名に。
A日程 2月1日 男女90名 2科20名、4科70名
B日程 2月3日 男女90名 2科20名 4科90名
C日程 2月5日 男女40名 2科
C日程は14:00開始予定。
http://www.kantogakuin.ed.jp/
千葉日大第一 05年大学入試結果抜粋(5月5日現在)
筑波 千葉 東芸大 首都大 国公立計
総数 1 1 1 1 6
現役 1 1 0 1 4
早大 慶大 上智 明治 青山 立教 中央 法政 理科大 日大 日女
総数 1 5 2 16 6 6 7 8 9 170 3
現役 1 0 1 8 4 3 3 5 5 163 3
卒業生278名に対する東大、早慶上への現役合格者数の割合(A率)は0.7%。
MARCHへの現役合格者の割合(B率)は8.3%。
国公立の現役合格者数の割合(K率)は1.4%。
日大への推薦進学は150名で54.0%。
http://www.chibanichi.ed.jp/chibanic.htm
東京電機大 06年入試要項
1回 2月1日 男女40名 2科4科
2回 2月2日 男女60名 2科4科
3回 2月4日 男女20名 2科4科
05年大学入試結果抜粋(5月10日現在)
東工大 筑波 学芸大 首都大 国公立計
総数 1 2 1 4 22
現役 1 2 1 4 18
早大 慶大 上智 明治 青山 立教 中央 法政 理科大 学習院 日大
総数 8 3 5 15 9 4 10 17 7 5 22
現役 6 2 3 11 7 3 8 12 5 2 16
卒業生332名に対する東大、早慶上への現役合格者数の割合(A率)は3.3%。
MARCHへの現役合格者の割合(B率)は12.3%。
国公立の現役合格者数の割合(K率)は5.4%。
http://www.dendai.ed.jp/
成田高附属 05年大学入試結果抜粋(5月13日現在)
東北 東外大 筑波 千葉 埼玉 横国 首都大 国公立計
総数 1 1 1 8 2 3 1 27
現役 0 1 1 5 0 0 1 14
早大 慶大 上智 明治 青山 立教 中央 法政 理科大 ICU 学習院 日大
総数 17 1 5 18 7 14 22 27 23 1 10 55
現役 10 0 4 12 4 10 16 20 12 1 8 45
卒業生345名に対する東大、早慶上への現役合格者数の割合(A率)は4.1%。
MARCHへの現役合格者の割合(B率)は18.0%。
国公立の現役合格者数の割合(K率)は4.1%。
http://www.narita.ac.jp/ju/index.html
山手学院 オープンキャンパス
6月11日(土)
小学校5・6年生対象(4年生は見学のみ可能)
体験授業 1回目 11:00〜12:20
2回目 13:30〜14:20
体験授業は事前の申込が必要。6月1日まで。
歓迎セレモニー 13:00〜13:30
クラブ活動見学 13:30〜14:30
特別企画 スタンプラリー 13:30〜14:30
制服試着コーナー 11:00〜14:30
施設公開 コンピューター教室 13:30〜14:30
図書館 13:30〜14:30
入試説明 12:00〜12:40、13:30〜14:10
入試相談コーナー(14:10〜14:30)あり
http://www.yamate-gakuin.ac.jp/
合同説明会
私触会 (私学6年一貫教育に触れる会)
日時 6月14日(火) 10:00〜15:00
場所 新都市ホール(そごう横浜店9F)
参加校 神奈川学園、鎌倉学園、鎌倉女学院、関東学院六浦、北鎌倉女子学園、公文国際学園、自修館、湘南学園、湘南白百合学園、聖セシリア、聖ヨゼフ学園、聖和学園、洗足学園、橘学苑、藤嶺学園藤沢、富士見丘、森村学園、山手学院、横須賀学院、横浜、横浜国際女学院翠陵、横浜女学院
みちしるべ
日時 7月11日(月) 10:00〜14:30
場所 新百合21 1Fホール
小田急線新百合ヶ丘駅北口 1分
参加校 カリタス女子、洗足学園、桐光学園、日本女子大附属、森村学園
教育情報
公立中離れ 私立中受験者数が急増、学力低下懸念
(毎日新聞 5月6日)
首都圏で私立中学の受験者数が03年入試から急増し、公立中学離れが加速していることが東京、千葉、埼玉3都県の集計で分かった(神奈川県は未集計)。3都県合計で04年は02年に比べ約23%増えた。少子化や不況でバブル末期の90年前後を頂点に減少傾向だった私立中学の受験者数が増加へ転じた背景には、ここ数年論じられている「学力低下」への懸念などがあるとみられる。
3都県の集計では、97〜04年の受験者数(延べ人数)は、02年まで12万8000〜14万1000人で推移していた。ところが、03年に15万7000人、04年には17万3000人と伸びている。逆に募集定員は03年から減っている。
このうち今年(05年)の受験者数の集計を終えた千葉県では、02年までは1万8100〜1万9700人だが、▽03年2万2100人▽04年2万4900人▽05年2万6500人−−と伸び続けている。未集計の神奈川県も、大手学習塾の分析では同様の傾向にある。
02年は、文部科学省が小中学生の学力調査(前回)を行い、前々回から成績が悪化したとして「学力低下」を不安視する声が一気に高まった。昨年12月に相次いで公表された二つの国際学力調査でも、日本の子供の学力低下が指摘されたことなども、「私立志向」に拍車を掛けているとみられる。
一方、先月公表された今回の学力調査結果では逆に成績が伸びた。「ゆとり教育の成果」か「学力低下への危機感」か、見方は分かれている。
千葉県市川市の中堅私学で歴史のある和洋国府台女子中学校の志願者数は、02年の596人から、03年1007人、04年1448人、05年1749人と勢いが止まらない。太田陽太郎教頭は「公立の勉強や生活指導を物足りないと感じた親が選んでくれるようだ」と話す。
都内のある教育コンサルタントは「親たちに学力低下への不安が広がっている。中学受験の準備は小4からの通塾が普通だが、準備なしの駆け込み受験も増えているようだ」と話す。文科省初等中等教育企画課は「この数字だけでは何も言えない」と話している。
関連記事
「学力低下」の裏で進む私立中バブル(毎日新聞 5月13日 記者の目)
教室外の圧力を変えよう−−形式知競う入試も問題
文部科学省が「ゆとり教育」の総仕上げとして02年春に導入した新学習指導要領と「総合的な学習の時間」について、千代崎聖史記者が4月27日本欄で「基礎を大事にし、多様な生き方を準備するためのもの。もう一度意義を考えてほしい」と擁護論を展開した。
だが、子供の尻をたたく親たちは「そうは言っても現実は……」と思っているのではないか。目の前のテストの点数を稼ぐことに子供を駆り立てる教室外の圧力は、学力低下論を背景に近年強まるばかりだ。私自身は新指導要領や総合学習の理念に異論はないが、教室外の現実を変える議論も必要だと思う。
「塾に行くことで失うものは大きい。今の子供の学習塾への依存度と功罪をどう考えるのか」。4月27日、東京都内で開かれた中央教育審議会の教育課程部会。最後に発言した野依良治委員(理化学研究所理事長)の鋭い語気が、終了間際のゆるんだ空気を一変させた。文科省幹部は「実態は後ほどデータで説明いたします」と声を上ずらせた。「塾はけしからん。国で禁止したらいい」。部会後に発言の真意を聞くと、厳しい言葉が飛び出した。個人が体験から導く「暗黙知」と、言葉や図式で示されるカタログ的な「形式知」があり、野依氏によれば、塾は形式知を詰め込むだけという。「暗黙知なし、形式知だけの人間が大学へ行くのは問題だ」と同氏は続けた。
中山成彬文科相が2月、中教審に「ゆとり教育」見直しを諮った。理由は「学力低下」。学校での学習内容を見直す部会はこの日、諮問後初の会合を持った。だが、いかに部会で議論しようと子供は塾で形式知習得に精を出す−−。そんないらだちも読み取れるノーベル賞学者の主張は、極論には違いないが「学力とは何か」という問題提起も含んでいるように思える。
なんとも皮肉な事態が進行している。先月公表された文科省の小中学生学力テスト(03年実施)の結果について取材した時、教育関係者からこう教えられた。「中学受験が盛況で塾業界にバブル期の活気が戻ってきた」。半信半疑で首都圏の私立中学受験者数を調べた。少子化や不況で90年ごろから減り続けてきたが、03年から一転、異様な伸びを示している。04年は東京、千葉、埼玉3都県で延べ17万3665人と、02年(14万1312人)に比べ23%増。「公立中学離れ」が加速している。02年には文科省の前回の学力テストが実施、公表された。成績が前々回(94〜96年)を下回り、以前からくすぶっていた学力低下論が燃え広がった。教育関係者は「公立学校を不安視する親が増えた。学力低下論は塾業界へのまたとない追い風だ」と言う。
学力低下という時の「学力」の中身について考え込まざるを得ない。昔から学力低下論はあった。思えば84年高校卒業の私は5教科7科目の共通一次試験(79〜89年)をくぐらされた。大学では教授から「君ら共通一次世代は、選択肢から選ぶのは得意だが、自分の頭で考える力は劣る」などとけなされた記憶がある。共通一次は後に「センター試験」に変わり、科目数は減った。選抜方法も国公私立を問わず推薦入試や一芸入試、人物本位のAO入試など多様さを増している。ところが、国立大学は02年度センター試験から順次5教科7科目へ先祖返りした。学生の学力低下を懸念したためだという。私が教授からけなされたのはいったい何だったのか。
自ら問題を見つけて解決するためにも最低限の「形式知」は必要だと思う。だが、マークシートでその正確さを過度に競う入試こそ子供を詰め込み教育へ追い込む「外圧」の最たるものではないのか。新指導要領で減らされた学習内容と大学入試の溝を学力低下論があおり、わが子を塾や私立中学へ追い立てる親が首都圏で増えている。一方、勉強に関心のない子、経済的事情で塾や私学に行けない子、塾も私学もない地方の子がいる。生まれ落ちた境遇で、教育水準や人生の成功の程度が決まる「格差社会」の進行に警鐘を鳴らす論も登場している。
中教審には「入試改革がなければ、ゆとりや生きる力は絵に描いた餅になる」として、入試をなくすに等しい「センター試験の資格試験化」を検討した過去もある。これも野依氏の「学習塾禁止論」同様、現時点では実現困難な極論かもしれない。だが、どんな親の元に生まれた子供にも一定水準以上の教育を受ける機会が保障され、新指導要領に沿って「生きる力」を高めるには、それくらいのことを現実に考える必要があるのではないか。
公立小中学校 30人学級編成に
(毎日新聞 5月9日)
中山成彬文部科学相は9日、スクールミーティングのため訪れた宮崎市で、「30人学級への取り組みが進んでいる。文科省も努力していかなければならない」と述べ、公立小中学校の学級編成基準(現行40人)引き下げに意欲を示した。義務教育改革全般を審議している中央教育審議会義務教育特別部会も10日から初めて検討に入ることにしており、基準の見直しが現実味を帯びてきた。
中山文科相は、宮崎市立大宮小の教職員らとの懇談後、「それぞれの県、市で30人学級に対する取り組みがだいぶ進んでいる。現状のほうが先行している。方向として文科省としても努力していかなければならない」と述べた。そのうえで、中教審での審議について「もっと子どもひとりひとりに接する時間が長くなるように改革を進めていけたらいいと思う」と語った。
教職員定数とそれに伴う学級編成基準(上限)を定めた教職員定数改善計画は、59年からの第1次を皮切りに第7次(01〜05年)まで策定されてきた。現行の学級編成の上限は40人で、80年の第5次改善計画以降、変わっていない。その背景には、少人数学級を実現しようとすれば教員数を増やす必要があり、財政当局が負担増に難色を示してきた事情がある。
今回、引き下げの検討を始めるのは、小学校低学年を中心にすでに42道府県(04年度)で少人数学級が実施されていることに加え、(1)少子化に伴い、本来は減少する教職員定数を維持すれば事実上の増員が図れる(2)全学年一律としてきた学級編成基準を弾力化すれば、財政負担が少なくて済む−−などの判断があるとみられる。
来年度にも引き下げが実現すれば26年ぶりとなる。ただ具体的な制度をどうするかは、国と地方の税財政を見直す「三位一体の改革」の義務教育費国庫負担制度の存廃論議も影響するため、まだ不透明だ。文科省によると、1クラスの平均人数は小学校の場合26.2人(04年度、特殊・複式学級を含む)、中学校では30.6人(同)。現場では「少人数学級」が進んでいることを示している。
学習調査結果 中学生以上で学習時間二極分化
(毎日新聞 5月10日)
中学生以上になると「勉強の仕方がわからない」など学習に関する悩みが増え、家庭で勉強しない子が多くなることが10日、ベネッセコーポレーション(岡山市)の調査でわかった。同社は「中学に入学する時期に家庭や学校でサポートする仕組みが必要」と指摘している。
調査は昨年11〜12月、公立校に通う全国の小学4年生から高校2年生の約1万5000人に、生活時間や親子関係などについて聞いた。平日の家庭での勉強時間を尋ねたところ、「ほとんどしない」子は、小学生では7%だが中学生では20%と3倍近くに。高校生になると31%を占める。一方で「2時間以上」は小学生で13%、中学生で25%、高校生では28%と学年が上がるほど増え、勉強時間の長さが二極化している。「上手な勉強の仕方がわからない」と答えた小学生は39%。中学生では72%と急増し、高校生では76%にも上る。「どうしてこんなことを勉強しなければいけないのかと思う」「勉強しようという気持ちがわかない」という子も、学年ごとに増える。
その他
祝日法改正 昭和の日成立
(毎日新聞 5月13日)
4月29日の「みどりの日」を「昭和の日」に改める改正祝日法が13日午前の参院本会議で、自民、民主、公明3党などの賛成多数で可決、成立した。共産、社民両党は反対した。4月29日は昭和天皇の誕生日で、改正法は「昭和の日」制定の意義を「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」と規定している。「みどりの日」は5月4日(現在は「国民の休日」)に変わる。07年から実施する。
改正法は自民、公明両党が議員立法で02年に議員立法で法案を提出。03年の通常国会で衆院を通過したが、参院で継続審議となり同年秋の衆院解散に伴い廃案となった。昨年再提出され、今年4月5日に衆院を通過していた。「中国での反日デモ発生や日中首脳会談などの外交日程を控え、緊張する日中関係に配慮した」(参院自民国対筋)ため、参院での審議、成立に約1カ月を要した。
◆祝日法改正による変更◆
4月29日 みどりの日→昭和の日
5月 3日 憲法記念日
4日 国民の休日→みどりの日
5日 こどもの日
会社への忠誠心 日本が世界最低
(朝日新聞 5月13日)
日本人の会社への帰属意識や仕事への熱意は世界最低水準――。そんな結果が、米世論調査会社のギャラップの調べで明らかになった。帰属意識や熱意が「非常にある」と判定された人の割合はわずか9%で、調査した14カ国のうち最低。4人に1人が「まったくない」とされ、職場に反感や不満を感じているという。調査は今年3月に電話番号から無作為に選んだ千人を対象に、「自分の得意なことを行う機会が毎日ある」「自分が何を期待されているかがわかっている」「自分の意見が考慮されているように思う」「成長を励ましてくれる人がいる」など12問を5段階評価で答えてもらい、総合的に評価した。
その結果、仕事への忠誠心や熱意が「非常にある」が9%、「あまりない」が67%、「まったくない」が24%となった。03〜04年に同じ調査をした他国と比べると、「非常にある」はシンガポールと並んで最低、最も高い米国(29%)の3分の1以下だった。一方、「まったくない」はフランス(31%)に次ぐ2番目の多さだ。同社は「米国は不満があれば転職する。日本は長期雇用の傾向が強いこともあって、相当我慢しているのではないか」と分析している。
=会社に忠誠を尽くすつもりもないし、仕事に熱意も感じていないが、会社からの指示には自分の良心に反しても従う。アクセスレポートNO.169で取り上げたアンケート結果と合わせるとそういうことになるようだ。会社を国に置き換えても同じことが言えるのではないか。国の動きには無関心。その場その場の出来事に表面的に反応し、その本質的な問題は考えない。1980年後半のバブル以降日本からは自分に恥じない生き方をするというのは時代に(世間に)合わない生き方になってしまった。もっともこの国のリーダーを自称する国会議員や大手企業の幹部の姿勢を見せつけられていると、それもやむをえないことなのかもしれない。国民の国家に対する忠誠心と公務員(国会議員を含む)の国民に対する忠誠心は比例するのだろう。=