NO.120

2003年 12月25日 
アクセス教育情報センター

目次

学校情報

公開模試情報 教育情報 入試情報 その他
麻布中

桜蔭中

淑徳与野

横浜創英

首都圏模試12月

12月三模試合計

京都大学

東京大学

初年度納付金

公設民営学校

学校内を禁煙に

  褒め上手が一流育てる

入試問題に挑戦第100回

学校情報

麻布中 訪問報告(03年12月10日)
校務主任 安東先生
1.校長が変わって
特に何かが変わるということはない。説明会でも氷上先生は根岸先生の時と同じような内容の話をしている。(学校説明会報告はアクセスレポートNO.115、NO.84を参照してください)
校長は理事会で指名。任期は特にない。校長には定年がない。本人が辞めると言うか、理事会が解任するまで。大賀先生、根岸先生とも体調不良で校長を降りる。
校務主任や教務主任は校長が決めて職員会議で承認を得る。
2.首都圏以外からの入学者は
何名かいる。そうした生徒はお祖母さんや、叔母さんといった親戚に世話になっている。ただ、中にはしばらくして寂しくなったり精神的に不安定になって、母親が出てきて一緒に生活しているケースもある。
保護者の海外転勤等の際に、高校生くらいになると会社の寮に一人で残していく場合がある。開成が寮を作るという話が雑誌に出ていたが、寮は管理がたいへんだと思う。
3.説明会に関して
今年は2回とも説明会参加者が多く、第二会場(モニターによる)もあふれそうになる。
来年は3回を検討中。土曜、日曜、土曜になるのではないか。うまく分散してくれればよいのだが。往復はがきによる受付は行わない。土曜日に午前、午後やることはできない。
説明会でのスライド解説をいつから校長がやるようになったかはよくわからない。自分も入試担当になるまでは説明会でどんなことをやっているのかを覗くこともしなかった。
説明会アンケートでは校長によるスライドの解説の評判がよい。ビデオにする予定はない。
スライドにする写真は50数枚。先生が撮影して、毎年差し替えている。項目毎に何枚使うかだいたい決めている。
4.新しいカリキュラムと土曜特別講座に関して
学校5日制が言われていた頃、いつかは私学もやらざるを得ないのではと5日制の対応を検討していた。その時に土曜日の使い方として案が出ていた。5日制にする必要はなくなったが、カリキュラムにとらわれずに生徒に刺激を与えられるものとして土曜特別講座を04年から設置することになる。
土曜特別講座は中3、高1、高2対象に土曜日の2・3時限を使って実施。生徒が選択して少人数でできる講座を用意する。多くの先生が意欲的に取り組んで講座を設定している。(やりたくないという先生もいたが)
この講座で生徒が刺激を受ければそれが授業をうける姿勢にも跳ね返るのではないかと期待している。実際、知的能力の高い生徒は喜んでおり、受験には直接関係はないけれど将来的には生きてくるのではないかと思っている。
そのために受験のためのカリキュラムを減らさなければならないところもあるが、6年間のスパンの中で学力を落とさずにやっていけるだろうと判断した。夏休みなどの長期休みの期間を短くすることもしない。
中3、高1、高2は土曜日が3時間になった上、この講座に2時間振り向けることになる。(中1、中2、高3はこれまで通り)その結果、中3から高2はカリキュラム授業が週31時間に。月〜金の6時間と土曜日の1時間目まで使う。7時間授業の日を1日作ればという意見もあったが、クラブ活動の時間を少しでも削ることになるのはやめようということで、土曜日の1時間目まで使うことになる。この3学年はこれまでの週34時間が31時間になるので教科の時間を減らすのが大変だった。(筑駒は週5日制を実施するにあたり、7回くらい案を作り直したという話だった)数学は1時間減らすだけでも大騒ぎだった。麻布は家庭科や技術もきちんとやっているのでそれをカットするいうことはしなかった。ただ、これまで体育や芸術は他の学校より多かったのだが減らさざるを得なかった。
中1、中2は好奇心を刺激するよりは、まず基礎をしっかりやった方がよいだろうということで、高3は受験を前にして選択の関係で全員が土曜日に出てくるわけではないので従来通りのカリキュラムとして特別講座はおかない。
特別講座は行いたい先生の希望をとる。40講座程度を予定していたところ、60人近い先生の希望が出る。ただ、各教科の授業の持ち時間との兼ね合いでやりたくてもできない先生もいる。それは各教科で調整して年度ごとに交代でやるようになると思う。数学関係の講座が少ないのはそのため。講習をやる先生は2時間分が週の持ち時間の中に算入される。講習を持たない先生はその分授業の時間を持つ。
事前の調査では英語のペーパーバックスを読む講座や相対性理論を扱う講座に希望が殺到してる。
5.入試に関して
公印
願書に押してもらう在籍小学校の校長の公印について、不要とする学校もあるが、在学証明としてお願いしている。附属の小学校に在籍している保護者から、学校に頼みづらいということは聞いているが。
入試問題
国語はみんなで素材文を持ち寄って検討する。素材文が決まればすぐ作問に取りかかれるが、なかなかいい素材文がない。評論やあまり教訓的な話は出さないようにしている。それぞれの先生に好みがあるので難しい。多い人は題材を見つけるために何十冊も読んでいる。自分が選んだ素材文は3年前に採用された。在職中に一度も採用されないのではと思っていた。
理科や社会はそれぞれ専門があるので、自分の専門について作問して持ち寄っているのではないか。他教科がどうやって作っているのかはよくわからない。算数は分担しているのか一人で作っているのかわからない。各教科で出来上がったものを入試担当の責任者のところに持ってくる。
入試では国語も含め、書ける生徒かどうかを見ている。麻布は入学してから書くことが多いので。国語の記述問題の採点は事前の打ち合わせを入念に行っている。長い記述は複数で採点して点数をつき合わせている。そういう問題なので受験生が1000名を超えると採点がきつい。
繰り上がり
今春は20名前後だったと思う。例年抜けるのは九州組が20数名、筑駒に20数名、栄光・聖光に20数名抜ける。点数では1〜2点の差。漢字1題違っただけで合否が違ってしまう。03年入試ではは4日に手続きの状況を見て出したのと、9日の合格者招集日に出した。連絡に際して即答してもらわなくてもよいが、その日のうちに返事をしてもらう。繰り上がりの連絡は九州からの受験生であってもその範囲にいれば連絡を入れている。
6.卒論・修論に関して
中3での卒論は、まず中2の二学期末に対象作品リストを配布し、その中から春休みまでに何作品かを読んで、そのあらすじの提出を踏まえて中3の文化祭までに班わけをする。4〜5名の班で卒論作成の作業を行う。中3の夏休みに数回、班でうち合わせ。二学期は忙しくてあまり取り組めないので、具体的に取り組むのは冬休み。1月に仕上げに追われている班もある。卒論は万年筆で清書して提出する。修正液を使ってはいけないことになっているので、失敗すると書き直しをしなければならない。
中3での卒論の取り組みの前に、中2の段階で予備卒論がある。国語の授業中にある作品を研究対象にして、班毎に分かれて共同研究を行い、研究の方法、共同作業の方法、レジュメの作成方法、発表の方法を学ぶ。中3の一学期には授業である作品に関する学術論文を提示して、論文の具体的な書き方や引用の仕方を学ぶ。
高1の修論は4年間の社会科の中で各自が興味を持ったテーマについて論文を作成する。
6月に「研究テーマ・計画書の提出・評価など」に関して説明があり、9月初めに「計画書(1)」を提出、12月初めに「計画書(2)」を提出し、翌年1月末に「修論」を提出する。300名の生徒を14名の社会科の先生が担当。修論は生徒各自が自分でテーマを決めて書く。先生は自分の専門でないテーマに関しても書くことに対して助言や指導をしなければならない。そのために、参考文献として何があるかを調べてアドバイスをしたりと、自分でも勉強しなければならない。相当時間を割いてつき合わなければならない。修論はワープロでも構わない。
卒論や修論を生徒はいやがっているが、こうしたことがないと今は本を読まない子は全然読まないし、書かない子は全く書かないので、無理にでもやる効果は大きい。
 

7.クラブ活動
高校2年まででだいたい部活から引退。一部のクラブは高3の1学期まで。そこからの切り替えができるかが重要。切り替えが出来た生徒はそこから伸びてくる。
クラブ活動や文化祭を一生懸命やっていた生徒のほうが集中力がある。クラブもやらずにいい加減に学校生活を送って塾通いをしていた生徒は伸びない。途中での成績を気にして部活を辞めようかと心配する生徒や親がいるが、高3の最後にどうなっているかが重要だと話している。高1の時の試験順位と高3の時の試験順位はだいぶ違う。
8.その他
卒業生の子弟は各学年15名くらい。卒業生からは点数を負けてくれないのかと言われるがそういうわけにはいかない。子供が麻布と筑駒に合格して筑駒に進学させる卒業生もいる。
麻布を志望した理由を聞くと、文化祭に来て在校生に親切にされたというのが多い。また、会社の同僚に麻布の出身者がいて中高時代の話を聞くとうらやましい学校生活を送ってきているので自分の子供は麻布へ入れたいという人もいる。麻布は生徒や卒業生のおかげで持っている。学校の努力は足らない。
最近の親は東大にこだわらなくなった。昔は面談でも東大に生かせるために麻布に入れたという親や、親の圧力をひしひしと感じて2浪しても東大へという生徒がいたが、今は親が圧力をかけなくなった。浪人すれば東大に入るような生徒も早稲田、慶応に現役で行ってしまう。おまえの人生なんだから好きにやれと言う親が多くなっている。
保護者からの学校に対する要求も最初はあるが1年位するとなくなってくる。子供も反抗期に入って親の言うことを聞かなくなるので、家でも子供が言うことを聞かないのに学校に要求するのは申し訳ないと思うらしい。小学校の頃は塾で勉強していたのに、麻布に入ると勉強しなくなって最初はびっくりするが学校生活に熱中して楽しく送っていればいいと思うようになる。
東大の受験が以前よりやさしくなった。高2で部活を引退してからちゃんとやれば合格していく。同年代の子供の数が少なくなったのと入試科目数が多いのが影響しているのでは。以前と比べると、君が入ったのという生徒が合格している。麻布から100人も合格するはずはないのだが。麻布は書かせることが多いので書く力がついている。それが東大の後期試験の合格者数にも現れている。
文化祭の予算が800万円。生徒が予算案を作る。その予算案を職員会議で一応チェックはする。生徒の各団体が予算案を生徒委員会に提出。そこでまず折衝がある。生徒委員会が了承すると、生徒委員会担当の教員が職員会議に諮る。決算は厳しい。特に生徒によるチェックが厳しく、領収書の名義が上様では絶対おりない。それは部の予算でも同じ。
屋上の開放は昼休みのみ。時間は短いが教員との会話の場に使われたりといい感じで利用されている。昔は授業をさぼって煙草をすったり、物を投げたりしたのでしばらく使用禁止になっていた。昔は屋上から富士山を見ることができた。裏門も登下校時と昼休みだけ開けて、授業中は閉めている。たまに門を乗り越えて出入りしている生徒がいる。
他校では校舎の建て替えが進んでいるが、麻布は今のところそのゆとりはない。コの字形の部分は昭和9年、10年の頃の建物。補修をしてきれいになってはいるが基本的な構造は変わっていない。ただ建物は関東大震災の後の建物なので丈夫に造られている。
卒業生に寄付を募れば多額の寄付をしてくれる人もいるだろうが、口を挟まれることを心配している。お金だけ出して口は出さないという人がいて、麻布の校風を維持できるのであればよいのだが。アメリカの学校のように財政担当の校長をおいて、麻布の教育に賛同する人から寄付を募るようなことをやらないといけないのかもしれない。
04年から中学の入学金を下げたのは初年度納入金が他校に較べて偏っていたので。ただし、中学での施設費や、高校入学時の施設費をその分上げているので、6年間で支払う金額は変わらず。
教員の中に麻布の卒業生は6名くらい。1割にも満たない。ある程度はいた方がよいのだろうが卒業生ばかり固まるのはよくない。
中学生の社会は世界という名称で地理と歴史を一緒にして行っている。単独で行っても小学生の時に塾などでやってきているので興味を示さないので、総合的にやろうということで始まる。社会の先生達で打ち合わせを行った上で、それぞれの持ち味で行っている。中1の世界の授業で夏休みの課題として出された仮想旅行記が論集に載っている。
論集に掲載された作品の一部はホームページでも紹介している。学校説明会の後に図書館で論集を見ることができるように展示しているが希望者が多くなかなか手にとって見られないのでホームページで少しでも見られるようにと。もっとホームページに掲載する作品を増やしたいと思っている。
ホームページへのアクセスがすごいので驚いている。ホームページの管理はホームページ委員会があって何人かの先生で担当している。理科の先生で一人詳しい先生がいて新しい情報をアップしてくれる。
(特別授業ガイドブックより)
特別授業とは
2004年度から新しいカリキュラムが実施されます。そのなかの大きな柱のひとつが土曜日に設けられる特別授業です。この特別授業は、生徒諸君の勉学への意欲や動機を刺激し、通常授業への取り組みがより生き生きしたものになることを意図して設置されています。生徒諸君の積極的な参加を希望します。
特別授業とは、以下のような授業です。
@中3、高1、高2を対象とする
A1回の授業は、土曜日の2限3限を利用した110分授業(休憩を含む)として行われる
B約40種類の授業群のなかから、各自が自分の関心にあった授業を選択する
C複数の学年を対象にする授業もあり、その場合、学年をこえたクラス編成になる
D教科の補習を目的とする授業(補習的授業)については、担当教員の側から受講を強くすすめることがある
E1つの授業は、原則として各学期それぞれ7〜8回で完結する。したがって、l年間で、3つの授業を履修することができる(少数だが、複数の学期にまたがった選択を義務づけている授業があるので注意すること)
F選択した授業には、出席が義務づけられる。高校生は、履修規定にもとづいて単位が認定される
特別授業における中3生の選択可能授業
[授業番号]         タイトル            
〈人文〉
[01]     Progress Book 2 復習
[61]     基本英文法の復習
[02]     英語の読書 ペーパーバックを読む
[03]     英検2級受験請座
[04]     短編小説を書く
[63][82] 三国志・諸葛孔明の生き様を見る
[05]     詩と青春 鑑賞と創作
[06]     中世絵巻をくずし字で読む
[07]     そばに学ぶ
[08]     異文化理解の方法論
[09]     異質な要素との共存への道を考えてみよう
[64]     もうひとつのヨーロッパ
[13]     現代中国を見てみよう
 〈科学〉
[65]     化学で遊ぼう
[15]     センサーの物理
[17]     整数の問題を解く
[18]     ロボコン
[19]     パソコン入門
 〈芸術〉
[20]     オペラを観よう ミュージカルも
[91]     和声の理論と実習
[21]     リコーダーアンサンブル
[94]     岩絵具で描く
 〈スポーツ〉
[52]     バレーボール1
[69]     硬式テニス
[70]     バスケットボール
[71]     バドミントン
[72]     バレーボール2
[23]     サッカー
[24]     ソフトボール
(報告 A.A)
http://www.azabu-jh.ed.jp/

桜蔭中 学校説明会報告(03年11月15日)
1)膳校長先生 〜学びと礼〜
 本校は大正13年に創立され、今年で79年になります。来年は創立80周年を記念して、現在建設中の新校舎もいよいよ完成し、来年1月より使用できるようになります。今度の入試は新校舎にて実施いたします。安全で、明るく、空間に余裕のある新校舎は、これまでの念願であり、教育の理想に少し近づけたのではないかと思っております。
 本校は、お茶の水女子大学の同窓会がたてた学校で、創立当時は女性の地位が低い時代だったので、とても話題性のあった学校でした。当時の新聞で「女性の手による女性のための学校」と書かれるほどで、同窓会が寄付を募ってたてた学校は、校長を選ぶ際にも、全国の会員の普通選挙で初代校長を決定しました。その初代校長の後閑先生は昭和天皇の皇后様の教育主任を務められた方で、後閑先生が示された「学びと礼」を建学の精神として現在に至っています。女性の地位が非常に低かった当時の環境の中で、心おきなく学ぶことができる場所という意味が込められた「学べや学べ、いざ学べ」という言葉は、桜蔭の象徴的な言葉として浸透し、時代背景の変わった現代においても、学生の本分は学ぶ事という本質は何も変わってはいません。
 「学びと礼」のうち、「学び」の方は十分によくできているのですが、現代では「礼の心」がとりわけ重要となってきています。本校では、この「礼の心」をとても大切にし、人柄のよい生徒を排出したいということに力を注いでいます。
 優秀で高い資質を持った生徒には、しっかりした日々を過ごしてもらいたいと思います。基礎・基本の上に次のステップがありますから、基礎・基本がしっかりしていないと飛躍することもできないし、創造性も高められません。そのために本校では週6日制を実施しており、また、人間的の豊かな子供育てたいということから、中高一貫教育の利点を生かして、人間教育に必要なカリキュラムを組むことができるというわけです。「礼の心」とは、学ぶことによって、人を慈しむ心や、思いやる心、いたわりの心を身につけるということで、世間一般で言われているような、進学一辺倒の学校ではありません。
 学校のもう一つの大切なことは、すばらしい「友人」をつくるということです。価値観を同じくするような友達が大勢集まって、とても仲良く励まし合いながら6年を過ごしていくわけですから、うらやましくなるような友人関係が生まれます。これは生涯の宝物ですし、その人を一生支えていく力となります。
 大学の先生からはよく「桜蔭の卒業生は学ぶ姿勢ができている」と言われますが、これは桜蔭生がみなまっすぐに学校の方を向いて過ごしているからではないかと思います。
 私は中学1年の道徳の授業を担当していますが、中学1年生に桜蔭の印象を聞くと、入学前はみんな勉強ばかりしていて暗いのではないかというイメージでしたが、入学してみると、明るく、楽しくてよかったと言ってくれます。入学前にはどうして、暗いイメージをもっているのでしょうか?
 生徒たちは、明るくのびのびと、そして真剣に前を向いているので、先生たちも真剣に生徒に向かい合って、先生と生徒が切磋琢磨しながら歩いていくのが桜蔭であると考えています。
 本校は、第2次世界大戦の際に校舎の4分の3を焼失するという痛手を被りましたが、長い年月をかけて少しずつ修復し、ようやくメインとなる新校舎もたち上がったところです。
<施設>
校舎(今回竣工のものも含む)
 敷地  6,949平方m
 建物 延20,098平方m 普通教室30、予備教室6、大教室、物理室、化学室2、生物室、
             音楽室2、美術室、工芸室、書道室、社会科室、被服室、調理室
             礼法室、LL教室、コンピューター室、プラネタリウム
             天体観測ドーム、第一・二体育館、卓球室、生徒会室、放送室、
             講堂、小講堂、図書館、保健室、カウンセリングルーム、等
 温水プール
 ひばりヶ丘運動場 西東京市 敷地10,858平方m 建物2棟 延800平方m
 浅間山荘    群馬県北軽井沢 敷地10,370平方m 建物3棟 延866平方m
<学園の現況>
 生徒数  中学 718名 高校 713名 (各学年5学級)
 教職員(中高兼任) 校長1名 教頭1名 教員82名(司書教諭・養護教諭を含む)
          カウンセラー1名 事務職員8名 現業職員8名
 卒業生数 14,887名
 中学校・高等学校6カ年を通じて、完全な中高一貫教育を実施しております。週6日制を採用、
 月曜〜金曜日は6時間、土曜日は4時間です。
 毎朝、8時20分までに登校し、8時30分から授業が始まります。
 週1回の朝礼の日には、8時5分までに登校していただきます。
 授業終了は3時です。終礼・掃除を終えて、原則として4時には全員下校します。
 規定の居残り届けを提出した場合は、4時45分まで学校で自由に過ごすことができます。
今は「教育の尊厳」と言われていますが、本校の教育に対する情熱は少しも揺らぐことなく、よい伝統を受け継ぎながら、現代に則した教育を進めていきたいと考えています。それは先生と生徒が一丸となって進めていくもので、桜蔭学園にとって最大の財産です。
また、本校は女子だけの学校なので、文化祭などでは何から何まで全て自分たちの手でやらなければならず、これは将来、指導的立場に立つであろう人たちには、とてもよい勉強になると思います。生徒のことを丁寧に一人ひとり向かい合いながら、細かに指導して行きたい、大変責務が重いことではありますが、それを貫いて行きたいと考えております。
2)教務 吉田先生 〜学校行事他〜
1.年間行事について
教室内の勉強だけに留まらず、多方面に生徒の関心を向けさせ、生徒の心あるいは能力を伸ばそうと努力していることがお分かり頂けると思います。
見学や講演の後には必ず感想文を書かせ、旅行に出かける前には説明を聞き、自分たちで研究してから出かけるというように、向上心や探求心を養い、遊びの延長にはしないようにしています。
<年間行事>(参考までに2003年度の月日を記載)
1学期
4月8日始業式、9日入学式、10日健康診断とガイダンス(全学年)、11日中1対象学校生活のガイ
ダンス・高校対面式・高校生徒会長選挙、15日文化祭企画委員長選挙、16日中学対面式、中学生徒会長選挙、23日創立記念日、25日中1小石川後楽園へ
5月6日高校生徒総会、7日プール開き、8日中学生徒総会、10日PTA総会、17日体育大会、28日〜31日中間試験
6月3日中3小石川植物園へ・中1・2講演会、10日・12日担任と生徒の面接日、24日・27日高T・U能楽鑑賞
7月3日〜7日定期試験、9日〜11日高校球技大会・高校水泳大会、16日大掃除・高U・Vオペラ鑑賞、17日〜18日担任と保護者の面談、19日終業式、21日〜8/5日高T浅間山荘合宿(3泊4日)、22日〜26日中2特別水泳指導、22日〜25日プール開放
8月5日〜15日中1浅間山荘合宿(2泊3日)、15日〜24日浅間山荘にてクラブ合宿
2学期 9月1日始業式・中3自由研究提出、2日〜8日短縮授業、6日防災下校訓練、27日〜28日文化祭
10月8日自然に親しむ日、10日〜15日高U・中3中間試験、21日〜25日高U関西旅行(4泊5日)22日〜25日中3東北旅行(3泊4日)、22日〜25日高U・中3以外の中間試験
11月4日高T・U講演会、18日中3・高T講演会
12月6日〜10日定期試験、12日高校球技大会、18日・19日大掃除・校舎移転、20日終業式
3学期1月8日始業式、20日〜24日中学入学願書受付
2月1日中学入学試験、2日合格者発表、7日中間試験、16日中学合格者保護者会
3月3日〜6日定期試験、8日高校卒業式、13日・15日中学球技大会、22日大掃除、23日終業式
24日中学卒業式
2.「礼」について
「学びと礼」という初代校長から受け継がれた建学の心だけでなく、生徒手帳にも記された校訓があります。「勤勉、温雅、聡明であれ」という言葉で、私はとても好きです。「聡明」というのは、単に頭がよいというのではなく、人の心をよく理解できる、人の痛みを知ることができる、そしてあらゆる時に努力し、堪え忍び、皆と協力できるという本当の意味の賢さ、「聡明」であると思います。そのひとつが「学びと礼」の「礼」の中に含まれている理想の生活であると思います。
中学1年は気軽に校長室に遊びに来て、そこで授業ではつかむことのできない大人とのふれ合い、深い精神性というものを養っているようです。中1では礼法という教科が週1回、中2、3でも1年5回ホームルームを使って礼法の復習、高2では「女性としてどう生きるか」という家庭科の内容として、礼法は隔週で、将来学園を巣立った後にどのような社会的常識をもって動けばよいのか、という教育をしております。このようなことを通じて「礼」の心を大切にしていきたいと考えております。
3.「学び」について
教務課程は、新学習指導要領を受けて、現在中学全学年と高校1年が新しい教育課程で学習を進めています。学年が上がるごとに順次変更されていきますので、2年後には全学年が新課程となります。
<中学校教育課程>
  教科   科目   1年  2年  3年
  国語   国語    4   4   4
        書写    1   1   1/2
  社会   地理    2   2
        歴史    2   2
        公民            3
  数学   数学    4   5   5
  理科   理科    3   4   4
  音楽   音楽    2   1   2
  保健体育       3   3   3
  技術家庭       2   2   3
  外国語  英語    4   4 1/2 5
  道徳   道徳    1 1/2 1  1
  礼法   礼法    1
  ホームルーム    1   1   1
  総合学習の時間   2   2   2
  合計         34 1/2 34 1/2 34 1/2
  ※中2・3においては、5週に1度ホームルームの時間を礼法とする。
本校は週6日制をとっているので、かなり時間の余裕があります。教科の勉強ばかりでなく、広い範囲へ視野を広げていこうと計画すると、5日ではとても足りません。6日をびっしりと受験の勉強をしようというのではなく、課程をバランスよく配し、より広く深い教育をいっしょにやっていきたいと考えております。主要5教科の時間数は決して多くはありません、全ての教科(芸術・音楽・体育・家庭科等)をみな大切にしております。生徒もどの教科に対してもできる限り集中してしっかり学んでいます。5教科の時間数は多くはありませんが、程度はたいへん高度な授業をしており、それには自信を持っております。教員は全て専門の教員であり、レベルは非常に高く、また生徒もたいへんレベルが高いので、とても充実した授業が行われており、週何時間という数字ではあらわれない深い内容を教えていくことができます。
また、教員は全て高校と兼任なので、先を見通して無駄のない教育を施すことができます。国語・数学・理科の一部では中学3年の段階で高校の教科書を使った先取り授業を行い、英語・社会では教科書こそ変わりませんが、話し方次第で授業内容をいくらでも高度にできるので、副読本等も使いながら授業を行っております。中学生に「これは高校で話す内容なのだけど…」という枕で話を始めると、目を輝かせながら「自分でも理解できる」という様子で集中して授業を聞いてくれます。この様な教員たちが、チームワークよく互いに研究し合いながら、高度な授業を効率よく行っております。
中学から高校へは原則として全員入学します。そこで、高校生になるけじめとして、中学3年に自由研究(いわゆる卒論)を課しています。中2の終わりに題目を決め、中3の夏休み明けに提出します。題目、研究方法は各自の自由で、20〜40枚くらいにまとめます。それを友達や担任がみなで読み合い、コメントを入れていきます。何人かは在校生や来訪者の前で発表したりもします。この他に、卒業制作、家庭科、美術、書道の制作を発表する機会を与え、高校生へのけじめとしています。
高校では、必修と選択に分かれ、特に高3は現代文・体育・英語のみ必修であとは全て選択になっています。これは他校にあるような、文系理系のコース別や特進クラスは設けておらず、みな同じ条件で5つのクラスに分け、そのクラスを大切にします。大学受験を控えて勉強内容も変わってきます、高校2・3年では同じ時間に6、7の講座が開講されますので、自分に必要な講座を選択し自分の時間割を作ります。各自の選択した講座をバラバラに受講し、終了後はクラスに戻り終礼を行って帰宅します。クラス単位でホームルームや学校行事に参加します。自分にない能力、友達の良さを認め合って、互いに尊敬し合って、助け合って、将来の友人を作っていくわけです。視野を広くするという働きもあるのではないかと思います。自分の時間割を自分で選ぶということは、言い換えれば自分の生き方を自分で選ぶということになります。自分が将来どの様な形で社会に貢献していくか、どの様な人生を送っていくか、どんな職業につくか、どんな資格を持って世の中に出ていくか、それを自分で決めて、そのためには何を勉強しなければならないのか、どこの大学に行かなければならないのか、その大学に合格するための受験科目は、という風に逆算してくるわけです。担任を始めとして、それぞれの教員は相談相手にはなりますが、決めるのは生徒本人です。
本校は良い大学へ数多くの合格を出していますが、教員側が指導して大学を決めさせるようなことは一切していません。生徒ひとりひとりの夢をどうやったら実現できるか、そのサポートをすることに徹し、サポートには全力をあげて、教員ができる限り協力してきた結果が大学の合格という形であらわれてきているのではないかと思います。これだけの合格率をあげられたのは、中1からの積み重ねられた努力と将来を見つめている高い志の結果であると思っています。
4.生徒の活動について
授業のほかに、もう一つ大事にしているのが、クラブ活動です。この少子化の時代に年が違うお姉さんたちと一緒にいろいろな活動をするというのは、とても大切なことです。クラブは高2までは、必ず1つは入らなければならないことになっています。
<生徒の活動>
中高別に生徒会を組織し、立候補による直接選挙で選ばれた生徒会長を中心に活動しています。学校内のさまざまな仕事は、7つある実務部の委員が分担して積極的にとりくみます。
文化祭を主催するのは、高校生徒委員会の委託期間である文化祭企画委員会です。全校生徒の直接選挙で選ばれた委員長のもと、高校生はよく中学生を指導し、全員で協力して文化祭を成功させようと努力します。
高U以下の生徒は、全員クラブに参加しています。中学生も高校生も一体となって活動し大きな教育的成果をあげています。
クラブ バレーボール部T・U 物理部 家庭科部
バスケットボール部T・U 生物部 花道部
卓球部T・U 天文気象部 茶道部
ダンス部 英会話部 点字部
水泳部 英語劇部 写真部
リズム水泳部 管弦楽部 演劇部
文学部 合唱部 放送部
社会科部 軽音楽部 新聞部
数学部 美術部
化学部 書道部
*体育クラブのTは水曜日の6時間目・週1時間の活動で校内の活動のみ、Uは放課後週2、3回の活動で、対外試合も含む。
*同好会 高校生になると生徒委員会の承認により同好会を組織することができます。平成15年度は希望団体がありませんでした。
学校生活は、朝礼が週1回8:05登校、他の5日は8:20登校で、放課後は15時頃に授業終了し、終礼・掃除等の後、16時前には下校します。特別に届けを出しておけば、クラブ活動等で14時45分までは校内で活動が可能、17時には全員下校します。これは文化祭前の何日かを除いては、厳守しております。
5.入試について
<平成16年度入試要項>
募集人員 第1学年 女子240名
応募資格 平成16年3月小学校卒業見込みの者(保護者と同居のこと。通学時間は1時間位が望ましい。)
出願期間 平成16年1月20日(火)〜1月24日(土)受付時間 午前9時〜午後3時
出願手続
@.入学願書
A.在学小学校長報告書(指定の用紙、封筒を用い厳封のもの。)または在学小学校の通知票のコピー
B.写真(胸部より上のものを願書の所定の場所に貼る。)
C.検定料25,000円(1月9日(金)以降指定銀行に振込み、検定料振込受付票を検定料控の所定の所に貼る。)
考査
@.筆記試験   第1時限 国語 50分 100点
           第2時限 算数 50分 100点
           第3時限 社会 30分  60点
           第4時限 理科 30分  60点
A.面接
B.保護者との面接
受験生にたいする考査@・Aは、本校舎の新校舎で行います。
保護者にたいする考査Bは例年どおり本校舎の5号館で行います。
考査日時 2月1日(日)午前9時より(8時40分までに保護者同伴登校。受付開始は8時)
(1)受験生は保護者と一緒に新校舎校門前に集合、係りの案内により受験生だけ教室(試験場)へ入ります。試験終了まで保護者と会うことはできませんので、必要なものはすべて受験生にお持たせ下さい。
(2)受験生の面接は今回より全員午後に実施いたします。筆記試験が終了した後昼食をとり、13時30分より開始します。必ず昼食をお持たせ下さい。
(3)保護者の方は5号館入り口で受付をすませ、5号館内の控室で係の指示をお待ち下さい。面接が午後となる方もありますが、その場合は受付時間の予定を出願された際にお知らせします。
(4)受験生の面接が終わったら、係が保護者に連絡します。係がお引き合わせいたしますのでご一緒にお帰り下さい。
(5)保護者面接は会場の都合上お一人にお願いします。
携帯品 受験票、保護者面接票、筆記用具(鉛筆と消しゴムのみ)、上ばき、昼食
合格者発表 2月2日(月)午後2時 本校内に掲示
入学手続  2月3日(火)午前9時30分〜12時
合格者は2月2日午後2時〜3時の間に所定の場所で受験票を提示して必要書類を受け取って下さい。入学金は指定銀行に振込み、学校納付金振込受付票を誓約書の所定の所に貼付し上記日時内に手続きを完了して下さい。
上記日時内に入学手続きを完了しない方は棄権とみなします。なお、2月16日(月)の合格保護者会に欠席の方も棄権とみなします。
納入金はいっさいお返しいたしません。
合格後身体上就学にさしつかえる異常を認めた場合には入学を取り消す事もあります。
合格発表についての電話によるお問い合わせはお断りします。
本校付近には駐車できませんので車でのご来校はご遠慮下さい。
平成16年度納付金
<入学手続時納入> 入学金 380,000円
<入 学 後 納 入>  授業料年額 435,600円
              施設費年額  96,000円
              教育充実費年額  96,000円
              生徒会費・PTA会費年額 18,600円
              PTA入会金 5,000円
              校服代 約40,000円
備考 入学後寄付金1口100,000円、2口以上をご協力お願いいたします。
<質問用紙への回答形式での説明>
Q.「通学時間は1時間くらいが望ましい」について
A.6年間通学することを考えると、あまり遠いのは好ましくありません。ご家庭が責任を持たれて、生徒が健康で学校行事に差し支えがないようにきちんと登校できるという自信があれば、ある程度の許容範囲は考えております。遠いからということが受験にマイナスになるようなことはありません。ただし、保護者と同居という点だけは確実に守っていただきます。
Q.必要書類について
A.小学校の報告書、または通知票のコピーはどちらでも全く同じ扱いになります。この様な表記にしてあるのは、6年生の12月までの出欠席状況を把握することが目的なので、二期制の学校は通知票のコピーではなく、報告書に12月までの出欠席を記入してもらうようになります。三期制の学校は報告書・通知票どちらでも構いません。通知票の場合は、事務的な都合上、A4サイズで両面コピーしていただければ助かります。
Q.願書の備考欄について
A.特に記入する必要はありません。近々転居する、単身赴任している等を書いておいて下さい。
Q.出願時のアンケートについて
A.出願時にお渡しするアンケートを面接時に持ってきて頂きますが、これは面接をする際に事務的な内容の時間を省き、話をするきっかけ作りに利用するためで、合否には全く関係がありません。
Q.筆記試験について
A.今度の入試から試験時間を変更ましたが、2教科一緒だとなかなか1つの教科に集中しきれないので、各教科ごとにそれぞれの問題の奥まできちんと洞察し、自分の言葉でじっくり表現できるような解答の仕方をしてもらいたいと考えたからです。時間に伴って量は増えますが、大事なことは変わっておりません、問題を難しくしようとも考えておりません。
国語と算数は新課程の教育レベルで十分とは考えていません。国語は、新課程で学習する漢字は全て「読み」「書き」ができるようにしておいて下さい。「読み」ができればよいというのではなく、「書き」も必要です。算数は、新課程では計算する際の桁数が少なくなっているようですが、今まで通りの計算力(桁数の多い計算力)を見たいと思っています。社会と理科についても同様に、新課程だけでなく、旧課程の内容もふまえて出題します。
Q.面接について
A.生徒面接は新校舎にて、保護者面接は5号館にて実施します。これまでとの変更点は、筆記試験終了後に昼食をとって頂き、13:30から午後の面接を始めますので、必ず昼食を持たせるようにして下さい。試験の途中で生徒は保護者と会うことができないので、朝、試験会場に入るときに全て渡しておいて下さい。保護者面接は9時に5号館前で受付し、9:10から開始します。面接の時間については出願の際に午前・午後の目安をご案内致します。保護者の方は面接終了後、生徒の終了時間に再びご来校頂き、面接が終了した生徒を係りがご案内してお引き合わせ致しますので、ご一緒にお帰り頂きたいと思います。生徒を迎えに来るのは、保護者面接を受ける人と別な人でも構いませんが、生徒を一人で帰すようなことは致しません。また、終了は遅くとも16時くらいと考えていますが、受験生数にもよりますので、まだ何とも言えません。
Q.遅刻について
A.試験当日に天候・事故等で交通機関が遅れた場合には、まず学校に電話を入れて下さい。別室にてきちんと対応致しますので、遅くなっても、とにかく学校に来て下さい。
Q.当日の持ち物について
A.コンパスや定規など要項に書かれていないものは必要ありません。
Q.補欠合格について
A.欠員が出次第、合格者と同時に発表される補欠番号順に電話にて連絡致します。留守の場合でもとばすことなく、連絡つくまで電話します。また、いつ頃かということについては、ひとつの目安としては2月16日の合格保護者会ですが、はっきりとしたことは言えません。
Q.受験指導について
A.高2・3の授業が全部受験に役立ちます。中1から予備校に通っている生徒もいるのですが、学校としては、学校の勉強にしっかりついてきてくれれば、大丈夫だと自信を持って言い切りたいと思います。特に中学の間は2つのことを両立していくのは難しいので、負担になり、マイナスになる場合もありますので、学校を信じて頂ければと思います。
Q.ひばりヶ丘の運動場について
A.中学2年の夏場に10回くらい、毎週土曜日に9:30にひばりヶ丘に登校し、現地の校舎で授業を行い、運動場で体育も行います。その他の学年は、年に何回か体育大会のときなどに行きます。
Q.現在九州在住で近々転居予定なのですが
A.受験は可能です。出願時に備考欄にきちんと記入しておいて下さい。
Q.いじめや仲間外れがありますか
A.今は大きな問題はありません。このような時代に、いろいろと問題の多い世代の子供たちを預かっている訳ですから、将来、全く何も起きませんと言い切ることは難しいです。もし、その様な事態が起こったときには、担任を始めとして全員の教員が全力をあげてサポート致します。大きな、悪い結果にはならないように、これは約束致します。
Q.教育充実費の目的用途は
A.少人数で分割してクラスを編成して授業を行ったり、どこかへ出かけるようなときには、担任だけではなく何人かの先生がつきます。そのようなときの人件費や実験実習費もかかります。私立なので、そういう出費については保護者の方々のご協力を仰ぐしかありませんので、そういうところに大切に使わせて頂きます。
Q.どのような子供に入学して欲しいと考えていますか
A.これは個人的な答えになりますが、「すごく冴えているというよりは、地道な努力を惜しまない、それが結局成功につながる、そして素直に人の意見を聞ける人」がいいかなと思いますが、大勢人がおりますので、いろいろと意見があるかと思います。
Q.家庭の経済状態が苦しくなったときの救済措置は
A.高校になれば、外部のいろいろな奨学金がありますので、それをお教えして、学業が続けられるように努力致します。
Q.男性の先生はいますか
A.学校の成り立ちから、女性が圧倒的に多いですが、男性もいます。力強い仲間となっています。
Q.教員の平均年齢は
A.計算したことはないですが、各世代がバラバラにいると思います。
雑感)
今度の入試から、試験の実施形態を一新した桜蔭が、どのような問題を出題してくるのか、非常に楽しみなのだが、あいにくサンデーショックとぶつかってしまったために、合格者の出方などは、例年との単純な比較が難しくなってしまった。説明会で出てきた、「量は増えるが、難しくはしない」「自分の言葉でじっくりと表現できるような解答の仕方」ということから想像すると、記述形式の出題で、途中経過も採点対象にしていくような方向性が考えられる。女子のトップ校として、従来型の問題形式よりも、子供たちの力をより正確に把握できるのではないだろうか。実力のある子が入るべくして入るという意味で、とても歓迎すべきことであると同時に、要領よくやって点数をまとめることで一発逆転を狙いにくくなったのも事実かもしれない。
新春に完成する新校舎で受験ができるというのも、受験生にとってはうれしい材料のひとつだろう。
 完成間近の新校舎

(報告 A.Or)
http://www.oin.ed.jp/

淑徳与野 05年に中学を開設
これまで高校だけだったが、05年から中学を開設。場所は現在の高校とは別で、さいたま新都心駅から徒歩5〜6分の場所に新校舎を建設する。
(学校配布資料抜粋)
1 設置趣意
近年、私立学校における中高一貫教育に大きな期待が寄せられており、学園においても、このような社会的要請に的確に応える必要があると考えています。
仏教的道徳観(清純、礼節、敬虔)と豊かな情操及び教養を備えた、国際感覚にすぐれた女子の育成を目指し、淑徳与野高等学校との連携による中高一貫教育を推進するために(仮称)淑徳与野中学校を設置しようとするものです。
3 名称 (仮称)淑徳与野中学校
4 位置 埼玉県さいたま市中央区上落合5丁目818番1
5 設置時期 平成17年4月1日
6 学級編成等
  学年定員 女子70名(学級定員35名)
  収容定員 210名
http://www.shukutoku.yono.saitama.jp/

横浜創英 学校説明会報告(03年12月13日)
1) 挨拶 副校長小川先生
昭和15年に女子校として創立。
新しい学校作りとして、ここ数年、高校の共学化、学内の環境整備、中学の開設等の改革を行う。
03年4月に中学を開設。人間力、学力の向上を図る。
6年間を2年、2年、2年に分けて指導する。
授業内容を精選して、一部先取り授業、少人数授業、習熟度別授業等で学力をつける。
その一方で、考えて行動できる、知徳体のバランスのとれた人を育成する。
中1から中3の間に様々な体験学習を継続的に、系統的に用意している。
横浜創英は中学校の種をまいたばかり。これから生徒、保護者と一緒に作り上げていく。
2) 学校説明 笹谷先生・・・パワーポイントを使って。
1.横浜創英中学の教育
@ 6年一貫教育・・中高を通して、学習面、人間教育の面でゆとりのある継続的な指導を行う。
A 一人一人を大事にする面倒見の良さ
の両方で生徒に接していきたい。
1期生・・男子46名、女子30名。1クラス38名の2クラス編成。
高校進学の際、高校入試はない。
第2、第4土曜日は休み。
2.きめ細かな学習指導
生徒に合った指導。
1クラス38名を英語、数学はさらに少人数、習熟度別に。
放課後の指名補習・・週3回。指名された生徒は部活動はできない。
試験前の強制補習・・1週間前から全員に。勉強への取り組みを見直す。
夏期・冬期・春期講習会・・全員参加。
学力判定テストの実施・・年3回。4月、9月、1月に。
3.イングリッシュアワー(EH)
月〜金の6時間目の授業後に20分間使って。20分×5日=100分・・授業でいえば2時間分にあたる。
英語を自然に覚えるように・・文法から入ると抵抗があるので、耳から聞いて話せるようにする。毎日、ちょっとした英会話のワンポイントレッスン。
4.アドベンチャー・エデュケーション(AE)
夏休みに3泊4日で斑尾高原にて体験学習を行う。
現地のインストラクターの指導で、20〜30のプログラムを行う。仲間とのチームワーク作りが狙い。目的達成のために集団の中での自分の役割を見つけていく。ハイキング等は行わない。
5.おもしろサイエンス
年4回土曜日に実施。理科の実験教室を題材に、楽しさ、おもしろさを体験してもらう。
その体験を他教科に反映させられれば。
生徒の普段見えない部分が見えてくる。
6.国際理解教育(カナダ語学研修)
高校受験がないのを利用して、中3の春休みに実施。
この時期だと現地校との生徒との交流ができる。夏休みだと現地の生徒も休みになっていて交流が難しい。午前中は特別授業を行い、午後に現地校の授業に参加する。
現地で生の中学校生活が体験できる。
現地校の生徒の家にホームステイ。
中2の夏休みに2泊3日のイングリッシュキャンプに参加して、模擬留学を体験する。
7.鎌倉郊外学習
国際人の条件は英語が話せるだけでなく、日本人として自分の生活している場所を理解してアピールできることが必要。
中1・・日本文化を知る・・鎌倉を題材に
中2・・先端技術を知る・・IT関連の見学
中3・・横浜を知る
8.学校生活
生活指導は将来社会に出たときに、回りの人と上手くやっていけるように、社会規範を守れることを目標にしている。自分の行為に責任を持たせる。
進路指導ではポートフォリオによって自分の強み、得意に気づき、それをもとにして自分の進路を自分で決めていく。
行事のたびに自分で感じたことをレポートにまとめそれをファイルに残していく。
部活動は補習、講習優先。親睦、人間関係作りが目標。中学生は週3回の活動。
体育祭や文化祭等の行事は中高一緒に行う。
9.創英中学の一日
8:00登校
課題ノートの点検・・家庭で学習しているかを確認。勉強には事前準備が必要であることを身につける。
課題テスト・・月・水・金に英語・国語・数学の小テストを実施。10点満点で、満点以外は不合格。机に向かう時間が増えたと好評。
8:25ホームルーム
ワンポイント英単語や読書も実施。
8:40授業開始 50分授業
15:15EHの時間
放課後 指名補習、課題テストの不合格者は居残り学習。
生徒が自主的に勉強できるようになるまで学校と家庭で面倒を見ていくことが必要。
10.入学生に求めること
学習面・・与えられた課題(家庭学習)をコツコツ努力して着実にこなせる生徒であること。集中力と持続力がないと学力は向上しない。
偏差値40の生徒でもやり方次第では伸びる。家庭学習が大事。
生活面・・周りと協調できる生徒であること。自分と違う考えや行動を認めたり理性的に、創造的に解決を図れるよう努力できる生徒。
11.ご父母へのお願い
家庭学習を前提として驚異卯を展開するので、家庭学習の監督、指導、激励をお願いします。
保護者会やサタデーオープンスクール(保護者参加型)などへの積極的な参加をお願いします。
12.最後に
学校は生徒の伸びるチャンスをどれだけ与えられるかが求められるサービス産業。生徒のモチベーションを高めるさまざまな動機づけを用意し学力、人間力の向上を図る。
勉強も大事だが6年間机ばかりに向かっていたらもったいない。たくさんの体験学習で生徒の心も育む。
創英では学力と人間力の両方を育てるのだから、君たちは大変だと言っているが、生徒は学校が楽しくて帰ろうとしない。
3) 入試に関して 副校長小川先生
03年入試結果・・全5回を合わせて
募集人数   80名
総応募者  383名
実受験者  243名
合格者   138名
入学者    76名
04年入試
1回 2月1日    男女30名 2科
2回 2月1日午後 男女20名 2科
3回 2月2日    男女10名 2科4科
4回 2月4日    男女10名 2科4科
5回 2月5日    男女10名 2科
願書と受験料だけで受験できる。
面接の代わりに、入試当日の受験態度、行動を観察している。合否判定の際、考慮している。
国語 50分 100点
算数 50分 100点
社会 30分  50点
理科 30分  50点
社会、理科の得点は合格判定の際に2倍にして400点満点で判定。
合否の目安としては60%。
国語・・漢字の読み書き
    文章を読みとる力
    自分で感じたことを記述する力・・04年入試から新しく入れる
算数・・四則計算
    割合、図形、比例からまんべんなく出題
    基礎、基本の力を見たい。小学校の教科書内容で60%は取れるように作問する。
社会・・時事問題が必ず出る
(報告 A.A)
http://www.soei.ac.jp/oguchi/junior/


公開模試情報

首都圏模試12月 統一合判テスト(12月14日)
前年比18.2%の増加。男子は19.0%の増加。女子は17.4%の増加。
01年、02年は四谷大塚と同日程だったが、今年は日程がずれる。
          03年    02年    01年     00年
男子 4科   5701    4481    4005    4603
    2科   1455    1530    1610    1852
女子 4科   4718    3281    2676    2691
    2科   3192    3457    3610    4399
合計      15066   12749   11901   13545

12月三模試合計
12月度の三模試合計では前年比6.2%の増加。男子は6.9%の増加。女子は5.4%の増加。
今年度の三模試合計は、7月度は前年比7.0%の増加。9月度は前年比6.7%の増加。10月は前年比4.2%の増加、11月は前年比7.3%の増加だった。
          03年    02年    01年     00年
男子 4科  21616   20059   18303   18840
    2科   2973    2935    3400    3900
女子 4科  16508   14301   12156   12018
    2科   6216    7261    8341   10087
合計      47313   44556   42200   44845
04年入試の首都圏での受験生数は今春を5〜6%上回りそう。


教育情報

京都大学 07年度入試から「前期」に一本化 
(朝日新聞 12月13日)
 京都大(長尾真学長)は、「前期」と「後期」に分けている現行の入学試験について、07年度以降は前期に一本化させる方針を決め12日、発表した。一本化によって試験時間の延長や記述式問題の導入、丁寧な採点などができ、質の高い受験生の確保につながると判断した。 
京大では、一部の学部では前・後期の受験生がほぼ同じで、後期が事実上の「敗者復活」試験となっている実態がある。「分離・分割方式」が機能しているかどうかなどを調査していた学内の入試制度検討ワーキンググループ(座長・尾池和夫副学長)が11月中旬、見直しを答申していた。 
京大は、前期への一本化とは別に、学力試験を課さないAO(アドミッション・オフィス)入試の導入も検討している。 次期学長に決まっている尾池副学長は「詳細は学内の委員会で検討したい。多様な受験生を多様な方法で確保したい」と話している。

東京大学 学生の半分は中高一貫の私立校出身者、公立は減少 
(朝日新聞 12月16日)
 東大生のちょうど50%を中高一貫の私立校の出身者が占めていることが、15日公表された東大の02年学生生活実態調査の結果でわかった。15年前の比率37%と比べると、伸びは著しい。反対に公立高出身は48%から33%に大幅に下がり、公私のシェアは逆転した。首都圏や関西を中心にした「中高一貫私学ブーム」も、なるほどとうなずける。公立側もここ2、3年、中高一貫型の学校をつくり始めた。私学に負けじと、大学受験向けの授業態勢を取る例も少なくない。受験地図を再び塗り替えられるか。

初年度納付金 東京の私立中学は88万2237円 
(毎日新聞 12月11日)
 東京都生活文化局は10日、来年度の都内私立中学の学費を発表した。授業料や入学金、施設費などを合わせた初年度納付金の平均額は88万2237円で、前年より6399円アップした。 
 平均納付額の内訳は、授業料42万776円、入学金25万3511円、施設費5万55円、その他15万7895円。値上げをしたのは40校、据え置き127校、値下げ9校だった。初年度納付金が高い学校は(1)成蹊(国際学級)(2)玉川学園中等部(3)東京女学館(国際学級)(4)慶応義塾中等部(5)青山学院中等部。安いのは(1)サレジオ(2)修徳学園(3)八王子実践(4)日本学園(5)清明学園の順だった。
=初年度納付金は、入学金、授業料、施設費(設備費、教育充実費等)の合計であり、一応の目安にしかすぎない。施設費を2年目以降も徴収する学校は初年度の施設費がその分押さえられ初年度納入金は低くなっている。また上記以外にかかる費用も学校によって異なる。=

公設民営学校 中教審が容認へ
(毎日新聞 12月17日)
 中央教育審議会は16日、公立学校の管理運営を民間委託する公設民営学校について、小中学校を除いたうえで幼稚園と高校を構造改革特区でのみ認める中間報告をまとめた。委託先として「実績のある学校法人」を挙げ、株式会社やNPO(特定非営利活動法人)を事実上排除した。また、主に小中学校を想定し保護者や地域住民が教員人事や予算に関与できる「地域運営学校」(仮称)の創設を提言した。中教審は年度内に答申をまとめ、両方とも05年度にもスタートする。
 中間報告は、公設民営の対象から小中学校を除外する理由として、「憲法で保障された児童生徒の義務教育を確実に保障する必要がある」と説明。国や自治体による関与の必要性を強調し、当面、幼稚園と高校が適当とした。また、経費節減によって教育の質が低下する恐れなどを指摘して、「現時点で全国的な制度して導入することは困難」と結論づけ、特別な教育をしたいという要望に応えるために特区で試行・研究することが適当と提言した。委託先は「原則として学校法人など安定的な経営基盤と学校教育に関する十分な実績を有する者」に限定した。地域運営学校は、文部科学省が02年度からモデル校を指定して実践研究を進めているコミュニティー・スクールなどの新しいタイプの公立校を全国展開するのが目的。主に小中学校を想定し、各教育委員会が指定する。
 親や地域住民の参画を制度的に保障する仕組みとして、合議制の学校運営協議会の設置を提言した。同協議会は教育課程の編成や予算執行、教職員人事の基本方針の決定に関与し、教育内容を評価して、必要な場合は改善を求める。
【解説】
 中央教育審議会が公設民営学校の委託先として株式会社や非営利組織(NPO)を認めない方向性を示した背景には、政府の経済財政諮問会議などから文部科学省が次々と教育分野の規制緩和を求められることへの危機感がある。今年5月に始まった審議は、「金もうけの株式会社は悪」「非営利の学校法人は善」という単純な図式で進んだ。教育分野がこれ以上「自由化」されれば、文科省の権限はさらに後退する。それに歯止めをかける狙いがうかがえる。中間報告は、経費節減による教育の質の低下や経営破たんによる学校の閉鎖を懸念したが、委託先が株式会社か学校法人かを問わずに起こりうる。構造改革特区では既に株式会社による学校設立が認められた。委託先の形態より、自治体がどんな教育を目指し、評価・監督できるかが重要ではないか。

学校内を禁煙に 東京と神奈川
(毎日EduMail 12月24日)
 東京都教委は18日、来年4月からすべての都立学校の建物内を全面禁煙とし、来 年度内には敷地内全域を禁煙にすると決めた。子供たちを受動喫煙の健康被害から守 り、喫煙防止教育の効果をあげるための環境づくりを進めることにした。  都教育庁学校健康推進課によると、一部の校長らから「禁煙でなく分煙を」と望む 声もあったが、完全分煙を実現するには喫煙室を整備する必要があり、改修工事の財 政負担が重く、都民の理解を得られないと判断した。  建物内を禁煙にしてから敷地内全面禁煙とするまでの1年間を経過措置期間とし、 教職員への「禁煙相談」や、医療機関の禁煙外来を紹介するなどの方法で禁煙を支援 するという。同様の措置は、和歌山、岐阜、青森など数県が既に実施している。
  神奈川県教育委員会も18日、県立学校と県立図書館など所管する施設で、建物内 を全面禁煙にすることを決めた。来年4月1日から実施する。対象は▽県立高や養護 学校など175校▽近代美術館や歴史博物館、県立図書館など20施設▽県教委の庁 舎。  県は昨年4月から、指定された場所で喫煙する「空間分煙」を実施してきた。だ が、たばこの煙を完全に遮断できないこと、教職員が喫煙する姿を見せるのは好まし くないことなどから全面禁煙を決めたという。

都立学校における禁煙の実施について(教育庁 12月18日)
 都立学校では、児童・生徒の健康及び安全を守るため、これまでも分煙に努めてまいりましたが、本年5月1日に施行された健康増進法の趣旨等も踏まえ、下記のとおり、平成16年4月より建物内を全面禁煙とし、平成16年度末までには敷地内を全面禁煙とすることにしました。 
 このことにより、児童・生徒の受動喫煙の防止及び喫煙防止教育のより一層の推進を図ってまいります。 
記 
1 学校敷地内全面禁煙とする理由
(1) 学校は、児童・生徒が一日の大半を過ごす施設であり、また受動喫煙の人体に与える影響は大人より子どもの方が大きいため、発達途上にある児童・生徒の健康増進を図る観点から、受動喫煙の防止を徹底する必要がある。
(2) 学校は未成年者の喫煙を防止するための指導だけでなく、健康づくりという観点から生涯にわたり喫煙しないよう教育を行っている場であり、喫煙防止教育をより一層推進するために、児童・生徒が喫煙しないような環境づくりを積極的に行う必要がある。
(3) 厚生労働省の新しい「職場における喫煙対策のためのガイドライン」の基準を充たす完全分煙を実施するには、改修工事等(仕切壁や分煙基準値を充たすための換気扇の設置など)を行い、「喫煙室」を整備する必要があるが、財政上の理由や都民の理解という点で困難である。
2 敷地内全面禁煙に向けて経過措置期間を設ける理由
(1) 建物内のみを全面禁煙とする1年間の経過措置期間を設け、教職員等の喫煙に関する意識や習慣の改善を喚起し、敷地内全面禁煙の実効性を確保する。
(2) 保護者や学校関係者等に対して周知徹底を図り、理解を得るための期間とする。
3 今後の対応
(1) 児童・生徒に対する喫煙防止教育のより一層の充実を図るとともに、ホームページ、広報紙の掲載や学校での表示など、都民に向けても周知徹底を図る。
(2) 教職員等の喫煙者については、既に実施している「禁煙相談」を充実させるとともに、禁煙外来を実施している医療機関の紹介や講習会の開催など、禁煙支援を行っていく。


その他

褒め上手が一流育てる
(毎日新聞 12月17日)
 世界トップクラスの研究者になる秘けつについて、日本を代表する学者のほぼ半数が「海外での武者修行」「子供時代に親や教師から受けた知的な刺激」と考えていることが16日、文部科学省科学技術政策研究所のアンケート調査で分かった。「留学中に海外の偉い先生に褒められ、自信を持った」との回答も目立ち、外国人の褒め上手が日本人研究者の育成につながっている現状も浮かび上がった。
 調査は今年2〜3月に実施。ノーベル賞など国際的な賞の受賞者や論文引用件数などを参考に選んだ国際級研究者242入を対象に、育ってきた教育や研究環境などを聞いた。108人が回答したが、ノーベル賞受賞者からはなかった。その結果、小学生から高校生時代に影響を与えた項目として「自宅にあった知的な本」「野外実習など、教科書にしばられない教師の姿勢」など、有効回答数102人のうち53人が家庭環境や教師が重要と指摘した。
 約9割が海外留学を経験していた。そのうち博士号を取得した後のポスドク(任期付き研究員)時代に留学経験のある71人のうち36人が、海外での武者修行が有意義だったと答えた。理由として「世界中から集まった研究者との競争」「雲の上のような先生からの指導」を挙げた。ほぼ全員が「君ぐらいできる人間はもっと自信を持つべきだと言われた」など外国人研究者の褒め方に言及した。同研究所は「日本では指導教官は頑張れと言う程度。外国の研究者は若手の育て方を心得ている」と分析する。

 

入試問題に挑戦第100回

<問題>
 面積が140平方cmの長方形アイウエがあります。図のように,点オは長方形の内側にあり,三角形アイオの面積は42平方cm,三角形イウオの面積は21平方cmです。

次の問いに答えなさい。

(1) 三角形ウエオの面積を求めなさい。

(2) 三角形イエオの面積を求めなさい。

(3) 線アウと線イエが交わった点をカ,線アウと線エオが交わった点をキとします。三角形エカキの面積は三角形ウオキの面積よりどれだけ大きいですか。

(03年筑波大駒場)

 

入試問題に挑戦第99回解答編

<問題>
 整数を2で割ったときの商と余りを考えます。たとえば,14を2で割ると,商が7,余りが0その商7を2で割ると,商が3,余りが1さらにその商3を2で割ると,商が1,余りが1となります。これらの余り0,1,1を左から順に並べて得られる011を,「14を2で3回割って余りを並べた数」とします。同じように「20を2で4回割って余りを並べた数」は0010となります。

(1) 「21を2で5回割って余りを並べた数」を答えなさい。

(2) 「53を2で5回割って余りを並べた数」を答えなさい。

(3) 「ある整数を2で5回割って余りを並べた数」が(1)の答えと同じになりました。このような整数のうち,100以上200以下のものをすべて答えなさい。

(03年桐蔭学園1次)

<解答>
 読んだ瞬間に「2進数」の問題と気がつければ、かなりの実力です。ただ、この手の問題は、とにかくやってみるのが一番。
(1) 21÷2=10 あまり 1
    10÷2=5 あまり 0
    5÷2=2 あまり 1
    2÷2=1 あまり 0
    1÷2=0 あまり 1
   以上で、あまりをならべると、「10101」です。

(2) (1)と同様にやってもよいのですが、冒頭で書いたように、この問題は2進数の問題なので、2進数に置き換えてみます。
  計算方法は2通りで、ひとつは(1)のように2で次々割っていく方法、もうひとつは2進数の各位の数のうちわることができる最大のもので割っていく方法。

   53÷32=1 あまり 21 → 「21」ができたので、あとは(1)と同じになる。

  今回の問題は、わり算を5回、つまり十六の位までしか考えないので、答えは「10101」です。

(3) 次の様な表をつくれば、一目瞭然ですね。100以上200以下の2進数のうち「一の位」から「十六の位」が「10101」となるものを考えればよいので、「三十二の位」「六十四の位」「百二十八の位」に数を入れていきます。

十六   三十二 六十四 百二十八
21  
53  
85   × 100未満
117  
149    
181    
213   × 200より大きい

 以上から、該当する数は、「117」「149」「181」の3つです。